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21 Dec 2018

2022年までの世界AR/VR関連市場予測を発表

Japan, 2018年12月21日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、世界のAR(Augmented Reality, 拡張現実)/VR(Virtual Reality, 仮想現実)のハードウェア、ソフトウェアおよび関連サービスの2022年までの市場予測を発表しました。

最新のWorldwide Semiannual Augmented and Virtual Reality Spending Guide 2018H1 によると、世界のAR/VRのハードウェア、ソフトウェアおよび関連サービスを合計した支出額は2018年の120.8億ドルから2019年は203.8億ドル、2022年には1223.7億ドルに達する見通しで、2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は69.6%と高い成長が見込まれます。

「現段階でのAR/VR市場の形成状況は、この技術の普及が、今後10年以上に渡って拡大する上での世界的な規模での素地となるものである。イノベーターたちは幅広い産業基盤に従事しており、ハードウェアやソフトウェアの選択肢が拡大する中で、大きく変容するエンドユーザーのニーズに対応しようとしている」と米国IDC Customer Insights&Analysis リサーチディレクターであるマーカス・トーチャは述べています。

世界全体でのAR/VR関連支出はビジネス向け市場が牽引するとみられ、2019年の合計関連支出では64.5%を占めるビジネス向け市場の比率が、2022年には80%を超えます。2019年、規模の面で期待される産業分野としては、個人およびコンシューマー向けサービス(16.2億ドル)、流通・小売(15.7億ドル)および組立製造(15.4億ドル)が挙げられます。また、2017年~2022年のCAGRの観点からでは、10産業分野がCAGR 100%を超える成長をするとみられ、中でも地方自治体(CAGR 123.7%)、卸売(同120.9%)が上位となっています。消費者向け分野は単一産業分野としては最大の規模(2019年で72.3億ドル)の立場を維持しますが、その成長速度はCAGR 36.6%と他産業分野に比べ、スローペースになるとみられます。

ユースケース別でみると、2019年時点では消費者向けの3ケースがAR/VR関連支出の上位を独占します。すなわち、VRゲーム(40億ドル)、ビデオ等のコンテンツ視聴(20億ドル)、そしてARゲーム(6.2億ドル)です。ビジネス向けユースケースとしては、トレーニング(18億ドル)が上位に入りますが、オンラインでの小売の展示(5.6億ドル)および産業の設備のメンテナンス(4.1億ドル)が確固たる地位を築くとみられます。産業の設備のメンテナンスは2017年~2022年のCAGRが119.2%と高く、2022年にはARゲームをほぼ追い抜くと予測されます。同成長率が100%を超えるユースケースとしては、研究室での利用や小売での展示、解剖診断、人体内部のビデオ撮影などが見込まれています。

「将来を見据えた企業は、AR/VRの両技術を積極的に採用する活動を続けている」と、米国IDC デバイスおよびAR/VRリサーチプログラムバイスプレジデントであるトム・マイネリは述べています。続けて、「2018年に登場した新しいハードウェアとソフトウェアは新しいユースケースをもたらすと同時に、既存のユースケースの使い勝手も向上させている。2019年には、大手ベンダーからも新製品が登場するが、これらがより広範なスケールでイノベーションをさらに推進することが期待される」と述べています。

カテゴリー別では、2022年までハードウェアがAR/VR関連支出の半分以上を占め、ソフトウェアとサービスがそれに続くものとみられます。ハードウェアカテゴリーでの最大の支出はホストデバイス(PCなど)ですが、ARヘッドセットはCAGRが128.3%と顕著な成長をとげるとみられます。ARのカスタムアプリ開発(同133.0%)、ARシステムインテグレーション(同130.4%)およびARコンサルティングサービス(同121.9%)などの成長に支えられ、ARソフトウェアのカテゴリーもそれに近い堅調な成長(同121.8%)を実現するものと予測されます。AR関連の支出は、2022年までの予測期間を通じて、VRよりも高い比率での成長が見込まれます。

地域別では、2019年は米国が65.9億ドルと最も支出が多く、次いで中国の59.8億ドル、日本(17.6億ドル)と西ヨーロッパ(17.4億ドル)がそれに続きますが、西ヨーロッパは2020年には第3位になるとみられます。AR/VR関連市場が2022年まで急成長する市場としては、米国、カナダ、中国が挙げられます。2022年、カナダはAR/VR関連市場で4位(44.7億ドル)につけると予測されます。

他方、日本の2019年のAR/VR関連市場支出は17.6億ドル、2022年は33.7億ドルの市場に成長すると予測され、2017年~2022年までのCAGRは28.4%と予測されます。ユースケースとしてはビデオ等のコンテンツ視聴やVRゲームがコンシューマー市場を牽引すると同時に、ビジネス市場ではトレーニングや映像制作が市場を形成していくと予測しています。その他、治療・リハビリのユースケースは2022年の市場規模が5800万ドル、2017年~2022年のCAGRは170.9%と有望な市場であると見込まれます。また、同期間のCAGRはVRが36.6%、ARは56.4%、ホストデバイスは19.8%と堅調な成長が続くものとみられます。

日本の予測を産業分野別に見ると、プロセス製造分野はCAGRが73.2%と高い成長が見込まれる他、運輸分野もCAGRが74.7%であり、有望な分野であると言えます。これらに関して、IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの菅原 啓 は「2018年はビジネス分野ではAR/VRのトレーニング分野での利用が拡大し、VTuberなどコンシューマー領域での利用に関しても明るい兆しが見られる。ただ、AR/VRの利用体験者と未体験者の間に存在する溝は拡大する傾向にあり、このテクノロジーの利用が世界に伍していくためにも未体験者に向けての積極的な利用拡大を図っていくための継続的な努力が、この技術を利用するすべての人にとってますます求められることは言うまでもない」と提言しています。

Worldwide Semiannual Augmented and Virtual Reality Spending Guide   2018H1 は、世界の地域別、産業分野別、ユースケース別、テクノロジー別に、AR/VR関連の事業機会を定量化して提供します。支出額データは、8つの地域における12の産業分野について、26のユースケース、11のテクノロジーカテゴリーに分類しています。また、このSpending Guideのデータは、業界の他の研究とは異なり、IT意思決定者がAR/VR支出について、それぞれの業界ごとの今日及び将来の展望を理解するに際し、包括的な支出ガイドとしてお役立ていただくことを目的として発行されています。

IDC Spending Guideについて

IDC Spending Guideは、地域、業種、ユースケース、バイヤー、テクノロジーの観点から、主要テクノロジー市場の動向を詳細に分析しています。同ガイドは、ピボットテーブル形式またはカスタムクエリツールによるセルフサービス型サービスとして提供されるため、ユーザーはデータのトレンドや要素間の関係を表示することで、各市場に関する有意義な情報を簡単に抽出することができます。

※本プレスリリースは2018年12月6日の米国IDC(マサチューセッツ州 フラミンガム)による発表の日本語訳をベースとしています。



〈参考資料〉

表1.世界AR/VR関連市場支出予測(単位: 億米ドル)



2022年

2017年~2022年のCAGR

Consumer

(消費者)

242.4

36.6%

Distribution and Services

(流通・サービス)

419.3

91.0%

Financial

(金融)

22.5

104.1%

Infrastructure

(インフラ関連)

76.1

101.9%

Manufacturing and Resources

(製造・資源)

254.6

90.8%

Public Sector

(公的セクター)

208.8

98.5%

TOTAL

1223.7

69.6%

Source: Worldwide Semiannual Augmented and Virtual Reality Spending Guide, 2018H1



表2.国内AR/VR関連市場支出予測 (単位: 億米ドル)



2022年

2017年~2022年のCAGR

Consumer

(消費者)

12.2

17.4%

Distribution and Services

(流通・サービス)

10.7

48.1%

Financial

(金融)

0.013

36.8%

Infrastructure

(インフラ関連)

0.1

29.3%

Manufacturing and Resources

(製造・資源)

9.1

31.5%

Public Sector

(公的セクター)

1.6

36.8%

TOTAL

33.7

28.4%

Source: Worldwide Semiannual Augmented and Virtual Reality Spending Guide, 2018H1

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

Augmented and virtual reality


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