22 Jul 2019

国内IoT市場 データエコシステム事業者調査結果を発表

Japan, 2019年7月22日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内でIoT事業を推進するベンダー/企業の「データエコシステム」に対する取り組み状況の調査結果を発表しました。IDCでは、企業がIoTプラットフォームを通じて収集するIoTデータや、基幹系システムなどに蓄積しているデータなど、企業内部におけるさまざまな1stパーティデータを、外部の2ndパーティ/3rdパーティデータと掛け合わせ、あらたなビジネスモデル/収益モデルを創出すべく形成するステークホルダーの集合体を「データエコシステム」と定義しています(参考資料 1)。

IDCでは全世界のIoT機器の普及台数が2025年に416億台に達し、IoT機器が年間に生成するIoTデータの総量も同年に79.4兆ギガバイトに達すると予測しています(参考資料 2)。こうした高い成長が見込まれる市場に対し、さまざまなベンダーがIoTプラットフォームを基軸としてソリューションの提供を開始しています。ただし昨今では、IoTで共通的に使われる汎用機能の多くはあらゆるIoTプラットフォーム上に標準的に実装されつつあり、「IoTプラットフォームの機能」のみでソリューションの差別化を行うことは難しくなってきています。したがって、ベンダーの多くは新たな差別化要素を模索すべく、「用途/シナリオ特化型IoTソリューション」と「共創を支える人材/組織変革」の2つの領域における取り組みを強化しています。

しかしながら、そうした新たな差別化戦略により、企業のIoTの活用が広がったとしても、そこで活用されるデータが企業の特定部門にサイロ化されていては、大きなビジネス価値を生み出すのは困難と言えます。IoTの生み出す価値を最大化する上では、企業内部のデータに対して企業外部のデータを可能な限り組み合わせて活用すべく「データエコシステム」を形成することが必須とIDCではみています。

データエコシステムを構成する要素の中で、企業が外部データの活用を推進するためのソリューション/活動として「データ取引基盤」「データ流通推進活動」「Data as a Service」の3つが広がりつつあります。こうしたソリューションや活動が拡大する中、短期/中期的には、IoTデータをオンライン/オフラインマーケティングのデータと共に取引/流通することで、企業がCX(Customer Experience)を飛躍的に向上させる事例が急速に増加し、データエコシステム市場の成長を牽引すると見込まれます。またIDCでは、企業のIoTを活用したビジネス競争がレッドオーシャン化する一方、外部データを活用して新市場を創造するデータエコシステムの世界には、ブルーオーシャンが広がっているとみています。ビジネス競争の土俵がブルーオーシャンにシフトしつつあることを各企業が認識し、マインドセットを切り替えることが、データエコシステム市場のさらなる成長に向け必須になると見込まれます。

IDC Japan コミュニケーションズ シニアマーケットアナリストである鳥巣 悠太 は「ベンダーは用途/シナリオ特化型IoTソリューションの提供や、企業との共創活動を、データエコシステム形成を前提として進めるべき」としており、また「ベンダーはIoTに取り組む企業の経営層のビジョンやマインドセットを見極め、啓蒙活動やコンサルティングを通じ、データエコシステムの世界に引き上げる努力を進めるべきである」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した2019 年 国内データエコシステム/ Data as a Service に関わるプレイヤー分析: IoT 関連事業者を中心に にその詳細が報告されています。



<参考資料 1>

IDCが提唱する「データエコシステム」の概念

Note: 本レポートでは、企業の新たな収益モデルの創造やビジネスモデルの変革を実現すべく、企業のソリューションに組み込んで継続的に活用していくためのデータをサービスとして提供するものを「Data as a Service」と定義している。

Source: IDC Japan, 7/2019



<参考資料 2>

世界 IoT機器インストールベース予測およびIoT機器の年間生成データ量予測(IoT機器の種類別)、2018年~2025年

Note: 「Worldwide Global DataSphere IoT Device and Data Forecast, 2019–2023(IDC #US45066919、2019年5月発行)」を基に作成

Source: IDC Japan, 7/2019



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