22 Aug 2019

2018年 国内ERM市場シェアを発表

Japan, 2019年8月22日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内ERM(Enterprise Resource Management)について2018年のベンダーシェアを発表しました。

IDCでは、ERM市場を8種類の機能市場で定義しています。機能市場には財務、人事管理、給与計算、販売管理、購買管理、EPM(Enterprise Performance Management)、EAM(Enterprise Asset Management)、PPM(Project and Portfolio Management)が含まれます。基幹業務システムに相当し、一般的にはERP(Enterprise Resource Planning)と呼ばれています。

2018年の同市場全体のシェア首位はSAP、2位は富士通、3位はオービックとなりました。2018年9月に経済産業省が発行した「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」による企業へのDX変革の圧力が高まっていますが、2018年時点ではレポートの直接的な影響は見られず、2018年の国内ERM市場は前年比3.0%増、市場規模(売上額)は2,140億9,700万円となりました。同市場は2019年10月の消費税増税と、インバウンドで活況を呈する流通/小売業界の需要増に加えて、パブリッククラウド製品の成長率が前年比32.0%増となり市場の成長に影響したとIDCでは分析しています。

従業員規模別に見ると、従業員1,000人以上の大企業での成長率が1.7%増、同100人~999人の中堅企業が同3.2%増、同100人未満の中小企業が同7.1%増、と企業規模が小さくなるほど成長率が高くなりました。パブリッククラウド製品による影響を最も受けたのは中小企業であり、新興ベンダーによる競合状況が激しくなっています。従業員規模別でのシェア首位は大企業がSAP、中堅企業がオービック、中小企業がオービックビジネスコンサルタントとなりました。また、前年比成長率が高かったベンダーは大企業がオービック、中堅企業がオラクル、中小企業がオービックとなりました。

現在基幹業務システムはヒト、モノ、カネの企業の経営資源データの管理から、リアルタイム意思決定による経営を支えるためのデータ活用で得られるインサイトを提供する総合デジタルツールへの価値の変わり目にあり、DX(Digital Transformation)の実現シナリオの1つとして期待されています。しかし、IDCの調査によると、ユーザー企業のIT投資は、セキュリティ対策や機械学習/AIを優先する傾向があり、基幹業務システムへの投資優先度が低いことが示されています。このことは、ユーザー企業のIT投資が最適配置されず、部門間で予算を取り合う「DXデッドロック」の状況を引き起こす可能性があるとIDCではみています。

IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーの飯坂 暢子 は「ユーザー企業はDXの実現に向けて同時期に複数のシナリオを実行する必要がある。ITサプライヤーは、ユーザー企業がビジネスに業務プロセスを適用させる変革をリードし、イノベーションアクセラレーターである機械学習/AIなどによる業務自動化の導入シナリオに必要なサポート、および人材不足解消のための早急なエコシステム構築が求められる」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した国内 ERM アプリケーション市場シェア、 2018 年: ERM 市場で順調に成長するパブリッククラウド にその詳細が報告されています。本レポートでは、ERM市場の2018年ERMアプリケーション市場に関して、市場全体および従業員規模別シェアに加えて、機能市場別のベンダーシェアとベンダー動向を分析しています。



<参考資料>

国内ERM市場ベンダー別 売上額シェア実績、2018年

Source: IDC Japan, 8/2019

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