27 Sep 2019

スマートフォンの課題は2019年も続くが、2020年には5Gおよび新興市場によって市場成長率が持ち直す見通し

Japan, 2019年9月27日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、世界のスマートフォンの出荷に関する予測を発表しました。Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker の新しい予測によると、2019年後半から2020年にかけて市場は回復の兆しを見せ、スマートフォン出荷量は増加傾向に回復する見通しです。2019年後半、出荷量はほぼ横ばい(-0.4%)となる一方で、2019年全体では市場が前年比2.2%の下落を示し、2019年は史上3回目の世界的縮小の年になるとIDCでは予測しています。IDCによると、2020年の出荷成長率は1.6%と見込まれています。

「米中貿易交渉による変動が大きく影響して、今後のプランニングが通常より困難になっているため、世界のスマートフォン市場および関連サプライチェーンは依然として先行き不透明です」と、米国IDC Worldwide Mobile Device Tracker シニアリサーチアナリストのサンギーティカ・スリバスタヴァは述べています。また、「消費者が手持ちのデバイスを使い続ける期間が長引き、ベンダーにしてもチャネルにしても、売上を立てるのが難しくなっています。しかし、2019年後半にはチャネル在庫を一掃することと、スマートフォン技術の次なるウェーブに消費者を熱中させることを意図した積極果敢なプロモーションやオファーが予測され、市場は新たな成長に向けて回復基調に入るでしょう」と述べています。

世界経済の不確実性に加え、終わりの見えない貿易/関税面の脅威が日々報道される状況の中、スマートフォンの世界では、5Gという形で希望の光が差し込んでいます。すでに多くの地域で商用導入が始まっています。2019年はよくても露払いの年で終わりますが、2020年は5Gが上昇気流に乗る年になりそうです。IDCの予測によると、2020年にはスマートフォン出荷量のうち8.9%が5Gとなり、出荷台数は1億2,350万台と見込まれています。2023年には、この比率は全世界のスマートフォン出荷量の28.1%まで増加すると予測されています。

「5Gへの期待感が、スマートフォンを皮切りにかなり前からありました。この3年間にスマートフォン市場で起こった諸問題によって、その期待感が強まっています」と、米国IDC Worldwide Mobile Device Tracker プログラムバイスプレジデントのライアン・リースは述べています。また、「はっきり言うと5Gがスマートフォンの救世主になるとは思っていません。しかし、5Gがモバイル技術における重要な進化であることは確かです。5Gを起爆剤とするスマートフォンの底上げは、4Gのときと比べると微妙であると予測しています。ただし、それは現在の市場が以前とはまったく違うことが最大の原因です。2010~2011年と比べた場合、最も大きい違いは、特に中国、米国、西ヨーロッパにおける現在の普及率です。IDCによる5G予測の前提条件として最も大きく変わった点は、平均小売価格(ASP)を下げたことです。特に中国におけるASPです。また、遅くとも2020年初期には、ミッドレンジ価格のサブ6GHz帯5Gスマートフォンが幅広く市場に出揃うと予測しています」と述べています。



プラットフォーム別ハイライト

Android:

Androidのスマートフォンにおけるシェアは、2018年の85.1%から、2019年には87.0%に増加する見通しです。これは5Gサービスの開始と、旧型デバイスの在庫一掃が急がれることが主因です。出荷量については、5年間の年平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)1.7%が予測され、2023年には13億台に達する見通しです。AndroidのASPは、2019年第2半期に登場する新機種に押し上げられ、2019年は2018年の254米ドルから3.2%上昇して263米ドルになると予測されます。



iOS:

2019年はiPhone出荷量にとって引き続き試練の年となり、前年比14.8%減の1億7,790万台に落ちると予測されます。これは市場の成熟に加え、5Gデバイスの不在が主な原因です。ただし、Appleは2020年後半に5G対応機種を発表する可能性が高く、それによってiOS出荷量はわずかに上向くでしょう。5G市場の状況を十分に理解したうえで満を持して発表する点が、他社と比べて有利だからです。



<参考資料>

Worldwide Smartphone Platform Shipments, Market Share, and 5-Year CAGR, 2018, 2019 and 2023 (shipments in millions)

Platform

2019 Shipment Volume*

2019 Market Share*

2019/2018 Growth*

2023 Shipment Volume*

2023 Market Share*

2018-2023 CAGR*

Android

1,193.2

87.0%

0.0%

1,297.8

87.4%

1.7%

iOS

177.9

13.0%

-14.8%

186.6

12.6%

-2.2%

Others

0.0

0.0%

-91.8%

0.0

0.0%

-43.2%

Total

1,371.1

100.0%

-2.2%

1,484.5

100.0%

1.1%

Note: *は予測値

Source: IDC Japan, 9/2019



Worldwide Smartphone Forecast by Generation

Source: IDC Japan, 9/2019



※本プレスリリースは2019年9月9日の米国IDC(マサチューセッツ州 フラミンガム)による発表の日本語訳をベースとしてします。

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

Air interface, Android, Smartphone, iOS