08 Apr 2020

国内IoTインフラ市場インテリジェントエッジ利用状況ユーザー調査結果を発表

Japan, 2020年4月8日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、IoT(Internet of Things)プロジェクトを推進している国内企業および団体の経営層、事業部門長、部課長、係長、主任クラスを対象として2020年1月にアンケート調査を実施し、564の組織から得られた回答をもとに「2020年 国内IoTエッジインフラストラクチャ調査:インテリジェントエッジ利用状況」を発表しました。

IDCでは、IoTの基本アーキテクチャとして「IoTの3層モデル」を定義しています(図1)。IoTの3層モデルを基に「IoTコアインフラ」と「IoTエッジインフラ」を定義し、さらに「IoTエッジインフラ」を「インテリジェントエッジ」と「それ以外のIoTエッジインフラ」に分類しています。「インテリジェントエッジ」は、データ分析などの高度なコンピュート処理を可能にするIoTエッジインフラを指し、「それ以外のIoTエッジインフラ」 は、IoTゲートウェイやルーターなど、データ分析を行わないIoTエッジインフラを指しています。本調査では、IoTインフラユーザーにおけるIoTエッジインフラの利用形態およびベンダー選定基準について調査しました。

この調査によると、IoTエッジインフラにおける制御や分析処理で最も重要なものは、現在は、「OT(制御システム)の監視」、3年後は「データ分析(AI*を利用した深層学習)」が最上位項目となりました(図2)。現在、回答者の4割弱がデータ分析処理と回答しており、3年後にデータ分析処理を選択する割合は増加し、回答者の半数近くになりました。

データ分析処理を、IoTエッジインフラで行う理由については、「データ処理が速い」が最上位項目となりました。また、分析処理で使用するデータに関しては、3年後は「画像データ(動画)」が最上位項目となりました。AIによる画像認識精度の向上が進む中、IoTエッジインフラにAI技術を搭載し、動画をデータ分析に活用するケースが増えてくるとIDCはみています。

エンドポイントから分析用データを収集するタイミングについては、「常時(ストリーミング)」が、「現在」、「3年後」共に最上位項目となりました。また、収集したデータをIoTエッジインフラで保存する期間については、「1年以上」が、同様に最上位項目となりました。また、「現在」と「3年後」を比較し、3年後の収集タイミング、保存期間として、それぞれ 「常時(ストリーミング)」「1年以上」を選択した割合が多い結果となりました。データ収集をストリーミング方式で行うケースが増え、また、データ保存期間がより長くなることから、IoTエッジインフラの分析処理で使用されるデータ量が今後増大すると考えられ、インテリジェントエッジのニーズ拡大につながるとIDCはみています。

また、最も重要な処理を行うIoTエッジインフラの採用意向に関する質問では、現在は、回答者の5割以上が汎用サーバーを選択しました。3年後の採用意向では、汎用サーバーを選択する割合は減少し、IoTエッジ専用製品と、クラウドサービスベンダーのIoTエッジサービスを選択する割合が増加しました。IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊 雅行 は「IoTインフラベンダーは、インテリジェントエッジの製品ラインアップを強化し、自社のIoTインフラビジネス拡大につなげていく必要がある」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した2020 年 国内 IoT エッジインフラストラクチャ調査:インテリジェントエッジ利用状況 にその詳細が報告されています。本レポートは、「インテリジェントエッジ利用状況」と「IoTエッジインフラの選定基準」の章で構成されています。前者では、IoTエッジインフラでデータ分析処理を行う理由、IoTエッジインフラで深層学習を行う際の課題、今後の5G/Local 5G利用状況など、後者では、IoTエッジインフラベンダーの利用状況、ベンダー選定時の課題などについて分析しています。

*AI: Artificial Intelligence(人工知能)



<参考資料>

図1. IoTの3層モデル

Notes:

  • クラウドまたはデータセンター層で使用されるIoTインフラストラクチャを「IoTコアインフラストラクチャ(IoTコアインフラ)」、エッジコンピューティング層で使用されるIoTインフラストラクチャを「IoTエッジインフラストラクチャ(IoTエッジインフラ)」として定義している。
  • IoTエンドポイント層で使用されるIoTインフラストラクチャ(センサー、デバイスなど)は、IoTインフラ調査の調査対象外としている。

Source: IDC Japan, 4/2020



図2.IoTエッジインフラで行っている最も重要な処理

Q. あなたが携わっているIoTプロジェクトにおいて、IoTエッジインフラで行っている最も重要な処理を1つお答えください。

n = 564

Note: 単一回答

Source: IDC Japan, 4/2020

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

Internet of things