27 Apr 2020

IT支出は減少へ向かうがITベンダーの商機も一部にあると予測

Japan, 2020年4月27日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、世界のIT支出に関する指標に基づく見通しを発表しました。

IT支出に関する指標であるIDC COVID-19 Tech Indexは、2020年の全体的なテクノロジー支出が減少へ向かうとの最新予測を裏付けています。ただし、企業がCOVID-19危機への対応策の一環として、短期の投資を増やす可能性についても指摘しています。

世界規模の調査に参加した企業回答者は、PC、モバイルデバイス、サーバー/ストレージインフラ、ITサービスなど従来型テクノロジーへの投資が削減されるだろうとの見通しを示しました。ただし、クラウドならびに人工知能(AI)、IoTなどの新しいテクノロジーへの投資が継続される可能性については、より楽観的な予測を示しています。

「個々の事例では、企業が社員の在宅勤務を支援するためラップトップなどのテクノロジー支出を増やしているケースもあります。しかし調査結果を全体として見ると、多くの企業が緊急時対応策に立ち帰って設備投資を減らすにつれ、そうした製品への支出総額は減少していくだろうとのIDCの見解が裏付けられる形になっています」と、米国IDC Customer Insights & Analysisグループ バイスプレジデントのステファン・ミントンは述べています。また、「クラウドは根強い支持を得ているようです。短期的にコスト削減に努めている企業が多い中で、引き続きクラウドへの支出を増やしている企業もあります」と述べています。

COVID-19 Tech Indexは、今後IT支出額がどのように変化するかについて、1000を基準とする方向指標によって展望を示し、2週間ごとに更新されます。この指標は、企業ITバイヤーを対象とする世界調査に加え、各種の市場指標を考慮したデータに基づいています。さらに、医学的な感染率、社会的隔離の状況、そして政府の景気刺激策の影響に関係する国別の情報を用いて2~3か月先を見据えた調整が加えられています。1000より大きいスコアはIT支出の増加が見込まれることを表し、1000より小さいスコアは減少を表します。



COVID-19 Tech Index

3月

4月

バイヤーの意向

1023

1006

市場指標

988

969

総合インデックス

1005

987

Source: IDC COVID-19 Tech Index、2020年4月発行(Release 1)

Notes: インデックススコアが1000より大きい場合、2020年の全体的なIT支出額は増加が予測されます。1000より小さい場合、減少が予測されます。



3月最終週に行われた最新の調査によると、ヨーロッパおよびアジア太平洋地域ではIT支出が減少するとの予測が示されましたが、米国の調査回答者が示した強気な予測によって相殺され、バイヤーの意向は全体としてほぼ変わらずという結果になりました。

「COVID-19の影響がすべての企業ITバイヤーにはっきりと見えてくるまで、ある程度の時間差があるでしょう」と、ミントンは述べています。また「一部の米国企業は、3月最終週の時点でもまだ、全体的な予算が増加する見通しを示していました。しかし、そうした予測は数週間以内に下降する公算が強い。全体的なIT支出について最も悲観的だったのは、ヨーロッパの企業です」と述べています。

市場指標は、バイヤーの意向よりさらにネガティブです。雇用およびその他のファクターについて発表済みの限られたデータでも、2020年の残りの期間に対するエコノミスト予測は、大幅に下方修正されています。不確実性の度合いは依然として高いですが、これらの指標もやはり、今後数週間で下降する傾向にあるとみられます。今年後半、どのようなペースで景気が回復するかは依然、大きな疑問です。

IDC COVID-19 Tech Indexは、IT支出に関する有力な指標です。バイヤーの感情とその基にある市場指標の変化が、公式の市場予測およびマクロ経済予測に組み込まれる前に、これらの変化を素早く捉えて最新の動向が読み取れるように設計されています。このインデックスで用いる尺度は、1000より高いスコアがIT支出の成長を表し、1000より低いスコアが減少を表します。

このインデックスは、世界各地の企業ITバイヤーを対象に、一般的な景況感、全体的なIT支出計画、個々のテクノロジーに対する予算配分の変化など、さまざまな要因について質問する調査に基づくものです。調査結果に加えて、医療データ、社会的隔離の度合い、政府による景気刺激策の影響に関連するインプットによって調整済みのマクロ経済予測など、各種の市場指標でインデックススコアの重み付けを行っています。



※本プレスリリースは2020年4月15日の米国IDC(マサチューセッツ州 フラミンガム)による発表の日本語訳をベースとしてします。

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

COVID-19, Global IT and economic markets