27 May 2020

最新の国内第3のプラットフォーム市場予測を発表

Japan, 2020年5月27日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内第3のプラットフォーム市場(ハードウェア、ソフトウェア、サービス、通信サービスを含む)を調査し、2020年~2024年の市場予測を発表しました。本調査によると、2020年の国内第3のプラットフォーム市場の市場規模(支出額ベース)は、16兆1,881億円となり、前年比成長率はマイナス0.6%を見込んでいます。IDCでは、同市場は2024年には21兆7,535億円に達し、2019年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は6.0%になると予測しています。2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が、前年のノートブックPC特需(消費税増税前の駆け込み需要、および2020年1月のWindows 7の延長サポート終了に伴うもの)の反動に加えて、大きなマイナス要素となります。尚、本市場予測は、2020年3月末時点におけるCOVID-19の影響および見通しを考慮したものです(※)。

IDCでは、国内第3のプラットフォーム市場を、企業分野、非企業分野(中央官庁、地方自治体、教育)、消費者分野に分類し、同市場を分析しました。中長期的に第3のプラットフォームを牽引するのは企業分野(2019年~2024年のCAGR 9.5%)ですが、2020年単年の成長率では、非企業分野である中央官庁/地方自治体(前年比成長率5.5%/5.3%)が企業分野全体(前年比成長率2.8%)を上回ります。教育を含む非企業分野は、従来、クラウド移行を含むDXへの取り組みの遅れ、業務プロセスのデジタル変革姿勢の消極性が指摘されていましたが、ICT活用による公務員/教職員の在宅勤務採用の動きや、文部科学省によるGIGAスクール構想の推進もあり、COVID-19を契機にIT投資に対する認識が変化する可能性があります。消費者については、従来、支出における構成比が高いモバイルデバイスの高い普及率と国内人口の減少によって急速な市場拡大は見込めなかったところに、COVID-19による個人消費の押し下げという要素が加わりました。2020年~2024年の予測期間を通じて緩やかな成長に留まると予測しますが、今後のCOVID-19の状況によっては、さらなる成長率の低下の可能性があります。

同市場を産業分野別に見ると、成長率について2019年から2020年にかけてマイナスの乖離幅(2020年の前年比成長率ポイント-2019年の前年比成長率ポイント)が最も大きくなる3つの産業分野は、「個人向けサービス」「運輸」「小売」です。これら3分野とも2020年はCOVID-19によるマイナスの影響を強く受けます。他方、マイナスの乖離幅が最も小さくなる3つの産業分野は、「中央官庁」「公共/公益」「医療」であると予測します。これらの3分野はCOVID-19がIT支出に与える影響が比較的小さいことに加え、中央官庁や医療では、COVID-19を契機として業務環境の高度化/効率化に向けたシステム整備が進むと考えられます。

同市場を従業員規模別に見ると、COVID-19は企業の財務環境にマイナスの大きな影響を与えるため、小規模な企業においては投資余力が削がれる企業が多くなり、第3のプラットフォームを含むIT支出を抑制せざるを得ません。従来第3のプラットフォームに対する支出の成長率が低い従業員規模1~9人、10~99人、100~499人のセグメントにおいては、2020年はマイナス成長になると予測します。

COVID-19により、多くの企業は事業活動上の脆弱性を認識した領域を、事業継続性の観点からITによって強靭化する必要性を強く意識することになります。また在宅勤務の重要性の認識が高まることで、物理的な対面によるコミュニケーションやオフィスでしかできない作業を組み込んでいる業務プロセスを、ITによって変革しようという意識が高まります。第3のプラットフォームやイノベーションアクセラレーターといったテクノロジーがこれらの領域で果たす役割はいっそう重要視されることになり、COVID-19は中長期的には、企業におけるこれらのテクノロジーの導入を後押しする要素となる可能性があります。

IDC Japan ITスペンディンググループのリサーチマネージャーである敷田 康 は、「COVID-19は、人々のコミュニケーションに関する意識や行動を根本的に変容させ、それらが常態化することで、新たな、あるいは従来注目されていなかった課題が顕在化する。ITサプライヤーはポストCOVID-19のニューノーマルにおける顧客企業の課題を捉えた事業機会を、現段階から積極的に探るべきである」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した国内第 3 のプラットフォーム市場 産業分野別/企業規模別予測、 2020 年~ 2024 年 にその詳細が報告されています。本レポートは、国内の産業を17種類の企業、および中央官庁、地方自治体、教育、消費者の4種類の非企業の計21の産業分野に分類し、それぞれの第3のプラットフォーム支出額実績と予測を記載しています。

※本市場予測では、IDCが国内市場について想定した2020年3月末時点における以下のようなCOVID-19の影響および見通しに基づく市場予測を行っています。

「COVID-19の感染は世界/国内とも2020年上半期(1月~6月)で抑制され、中国のサプライチェーンは第3四半期(7月~9月)以降に回復し、主要国経済は財政金融支援策が下支えする形で下半期(7月~12月)以降にU字回復する。国内の2020年のGDPは前年比1.1%減で、2020年前半に大きく落ち込んだ後、企業の生産活動と個人消費は低迷を続けるが、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催と政府の景気刺激策によって下支えされることで、2021年に経済は回復する」



<参考資料>

国内第3のプラットフォーム市場 支出額予測: 2019年~2024年

Notes:    

  • 2019年は実績値、2020年以降は予測
  • 本市場予測は、2020年3月末時点における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響および見通しを考慮したものである

Source: IDC Japan, 5/2020

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