17 Jun 2020

国内IoTインフラストラクチャ市場予測を発表

Japan, 2020年6月17日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内IoT(Internet of Things)インフラストラクチャ市場予測を発表しました。これによると、2020年の国内IoTインフラストラクチャ市場(国内IoTインフラ市場)の支出額は、前年比5.1%増の1,048億円になると見込んでいます。また、2019年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は14.6%で、2024年の同支出額は、1,971億円になるとIDCは予測しています。

IDCでは、IoTの基本アーキテクチャとして「IoTの3層モデル」を定義しています(図1)。この定義に従い、2020年の国内IoTコアインフラ市場の支出額は、前年比1.7%増の678億円、2019年~2024年のCAGRは10.9%、2024年の支出額は、1,117億円になると予測しています。一方、2020年の国内IoTエッジインフラ市場の支出額は、同11.9%増の371億円、同CAGRは20.9%、2024年の支出額は、854億円になると予測しています。

IoTの普及と共に、IoTデータの分析処理が多様化し、レイテンシー(処理応答時間)やセキュリティの観点から、IoTエッジ層でのデータ分析処理を志向する企業が増えてきています。今年、IDCが実施したユーザー調査でも、IoTコアインフラとIoTエッジインフラに対する予算配分は、今後3年間でIoTコアインフラの割合が減少し、IoTエッジインフラの割合が増加するという結果が得られています。このことから、国内IoTインフラ市場全体における、IoTエッジインフラ市場の構成比は、2019年の33.2%から、2024年には10.1ポイント上昇して43.3%になるとIDCは予測しています。

なお、国内IoTエッジインフラ市場のうち、Computeサブセグメント市場については、汎用サーバーとIoTエッジ専用製品に分けて市場予測を行っています。これによると、2020年の汎用サーバーの支出額は、前年比3.7%増の68億円、2019年~2024年のCAGRは4.5%、2024年の支出額は、81億円になると予測しています。一方、IoTエッジ専用製品の支出額は、同16.4%増の93億円、同CAGRは32.7%、2024年の支出額は、328億円になると予測しています。

IoTエッジインフラの設置場所は、エッジマイクロデータセンター(基幹データセンター以外のデータセンター)のように、空気が清浄され、室温が調整された空間ではなく、工場内製造ライン近くや屋外といった過酷な環境になるケースが増えると想定しています。IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊 雅行 は「IoTエッジインフラにおけるデータ分析処理のニーズが高まり、耐環境性を有するIoTエッジインフラとして、IoTエッジ専用製品の需要が今後拡大する。IoTインフラベンダーは、IoTエッジ専用製品のラインナップを強化し、IoTインフラビジネスの拡大を図ることが必要である」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した国内 IoT インフラストラクチャ市場予測、 2020 年~ 2024 年:産業セクター別および主要 IoT ユースケース別 にその詳細が報告されています。本レポートは、国内IoTインフラ市場について、IoTコアインフラ市場、IoTエッジインフラ市場別に市場分析を行っています。また、各セグメントにおける、Compute、Storage、Networkのサブセグメント別市場予測を行っています。IoTエッジインフラ市場のComputeサブセグメントについては、汎用サーバーとIoTエッジ専用製品を分けて市場予測を行っています。

さらに、本レポートでは、国内IoTインフラ市場を、産業セクター別(製造/資源セクター、流通/サービスセクター、公共/インフラ/金融セクター、個人消費者セクター)に分類して市場予測を行っています。そのうち、製造/資源セクターについては、主要IoTユースケース別(製造オペレーション、製造アセット管理、製造業フィールドサービス)の市場予測を行っています。詳しくは、本レポートをご参照下さい。



<参考資料>

図1. IoTの3層モデル

Note: IoTエンドポイント層で使用されるセンサー、デバイスなどは、現時点では調査対象外としている。よって、国内IoTインフラ市場とは、IoTコアインフラ市場とIoTエッジインフラ市場の2つのセグメントを合算した市場を表す。

Source: IDC Japan, 6/2020





IoTインフラストラクチャ市場の定義

  • IoTコアインフラストラクチャ市場(IoTコアインフラ市場)
  • Compute:汎用サーバー
  • Storage:汎用ストレージ(External, Storage Expansion)
  • Network:イーサネットスイッチ、ルーター
  • IoTエッジインフラストラクチャ市場(IoTエッジインフラ市場)
  • Compute:汎用サーバー、IoTエッジ専用製品(IoT Edgeサーバー、IoT Edge PC、IoTゲートウェイ)
  • Storage:汎用ストレージ(External, Storage Expansion)
  • Network:イーサネットスイッチ、ルーター、産業用PC、PLC(Programmable Logic Controller、PLCは、IoTゲートウェイ機能を有するもの)

なお、筐体に収容されていない、組み込み用PC(エンベデッドPC)は、調査対象外としている。

Source: IDC Japan, 6/2020



図2. 国内IoTインフラストラクチャ市場 支出額予測、2019年~2024年

Note: 本市場予測は、2020年3月末時点における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響および見通しを考慮したものである。

Source: IDC Japan, 6/2020



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