24 Dec 2020

国内エンタープライズインフラ市場 システムタイプ別予測を発表

Japan, 2020年12月24日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内エンタープライズインフラ市場 システムタイプ別予測を発表しました。

IDCでは、サーバーとエンタープライズストレージシステム(ExternalおよびStorage Expansionのみ)を合算した国内エンタープライズインフラ市場について、システムタイプ別、配備モデル別(Cloud/Traditional)に予測を行っています。2020年の国内エンタープライズインフラ市場は前年比6.1%減の7,151億6,800万円と予測します。2024年の同市場は6,952億800万円を見込んでおり2019年~2024年の5年間における年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)はマイナス1.8%です。2020年~2021年はマイナス成長となり、2022年にプラス成長に復帰するとみています。システムタイプ別にCAGRを見ると、SoR(System of Record)がマイナス4.4%、SoE/SoI(System of Engagement/System of Insight)がマイナス0.4%、Otherがマイナス0.1%です。

2020年の国内エンタープライズインフラ市場をシステムタイプ別配備モデル別に見ると、SoRは、Public Cloudが前年比7.8%増の385億6,900万円、Private Cloudが前年比1.7%増の206億2,800万円、Traditionalが前年比20.5%減の1,999億9,700万円と予測します。SoE/SoIは、Public Cloudが前年比6.2%増の199億5,300万円、Private Cloudが前年比1.4%増の133億8,300万円、SoE/SoI on Traditionalが前年比21.6%減の508億2,500万円を見込んでいます。Otherは、Public Cloudが前年比12.6%増の895億7,800万円、Private Cloudが前年比5.7%増の378億800万円、Traditionalが前年比1.1%増の2,444億2,800万円です。

2020年はOtherが、SoRやSoE/SoIと比べて、全ての配備モデルで相対的に大きく成長するとみています。Otherには、インターネットなどの回線サービスを提供するシステムや電子メール、オンラインミーティングなどのコミュニケーションおよび情報共有ツール用のシステム、セキュリティ関連の用途が含まれます。COVID-19の流行による外出自粛や、企業に対するテレワーク推進の要請、教室での対面授業ができない教育分野におけるオンライン授業の活用によって、Otherへの需要が増えることが背景にあります。また、エンターテイメント関連でのビデオストリーミングの需要増加やコンテンツ拡充などもプラスに働いています。これらに加えてスーパーコンピューター富岳の出荷がOtherに分類されることも寄与しています。

なお、2019年~2024年の5年間におけるCAGRでは、SoR on Public Cloudが10.4%、SoR on Private Cloudが9.7%、SoR on Traditionalがマイナス9.3%になります。SoE/SoI on Public Cloudが10.5%、SoE/SoI on Private Cloudが10.3%、SoE/SoI on Traditionalがマイナス8.2%です。Other on Public Cloudが10.3%、Other on Private Cloudが10.3%、Other on Traditionalがマイナス7.2%になります。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ グループマネージャーの福冨 里志 は「2020年に入ってからのCOVID-19の世界的な大流行によって、多くの企業や組織におけるIT投資余力の低下やトラディショナルからクラウドへのシフトの加速が見込まれる。エンタープライズインフラベンダーは成長分野にフォーカスした適切な戦略と実効性のある戦略遂行上の仕組み作りを求められている」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した国内エンタープライズインフラ市場 システムタイプ別予測アップデート、 2020 年~ 2024 年 にその詳細が報告されています。本調査レポートではデータとその処理の目的に着目した5つのシステムタイプのうち、SoRと、SoEおよびSoIを合算したSoE/SoI、およびシステム基盤プラットフォームと機器/制御システムを合算したOtherの3つのカテゴリーについて国内エンタープライズインフラの市場規模を推計し、分析しています。

注記:システムタイプについて

1) SoR(Systems of Record):法人や個人事業主の事業活動(商取引)や公的機関における公的サービス提供活動の記録や処理を行うシステムである。

2) SoE(Systems of Engagement):エンゲージメントには外部エンゲージメントと内部エンゲージメントがある。外部エンゲージメントは主に顧客および取引先との関係性である。内部エンゲージメントは社員や従業員との関係性である。ここでは顧客エンゲージメントに関わるシステムのみをSoEとして扱う。

3) SoI(Systems of Insight):収集したさまざまなデータの分析を通して、洞察(インサイト)を得るためのシステムである。

4) システム基盤プラットフォーム(SIP:System Infrastructure Platform):システムを安全かつ安定的に連携して運用するためのシステムや、コミュニケーションや共通ファンクションを提供するためのシステムである。なお、科学5) 技術計算やアプリケーション開発などの用途も本システムタイプに含める。

機器/装置制御システム(A/DCS:Apparatus/Device Control Systems):医療機器、キオスク端末、ビルファシリティ管理、自動倉庫システム、ファクトリーオートメーションにおける産業用ロボットや工作機械などの制御を主目的とするシステムである。

なお、本文のOtherとは、システムタイプのうち「システム基盤プラットフォーム」「機器/装置制御システム」を合算した支出額である

<参考資料>

国内エンタープライズインフラ市場 システムタイプ別 支出額予測、2019年~2024年

Source: IDC Japan, 12/2020

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