25 Dec 2020

2020年第3四半期 国内サーバー市場動向を発表

Japan, 2020年12月25日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2020年第3四半期(7月~9月)の国内サーバー市場動向を発表しました。2020年第3四半期の国内サーバー市場全体の売上額は1,068億円で、前年同期から22.2%減少しました。出荷台数は10万9千台で、前年同期から20.4%減少しました。

2020年第3四半期の国内サーバー市場は、売上額が前年同期比で2桁のマイナス成長となりました。製品別では、x86サーバー(注1)、メインフレームが、ともに前年同期比で2桁のマイナス成長となり、国内サーバー市場全体の大幅なマイナス成長の要因となりました。その他のサーバー(注2)は、プラス成長となりましたが、国内サーバー市場のマイナス幅を補うには至りませんでした。

x86サーバーは、売上額が前年同期比19.5%減の893億円でした。出荷台数は、前年同期比21.1%減の10万7,500台でした。x86サーバーのうち、Standard Server(注3)は、売上額が前年同期比19.7%減の750億円、出荷台数が同23.6%減の8万7,600台でした。Custom Server(注3)は、売上額が前年同期比18.2%減の143億円、出荷台数が同7.5%減の1万9,900台でした。Standard Serverは、通信、文教、ITサービス向けの大口案件などがありましたが、前年同期にあったオペレーティングシステムMicrosoft Windows Server 2008のサポート終了にともなうサーバー更新需要の反動や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行によるネガティブな影響などで、売上額、出荷台数共に2桁のマイナス成長となりました。特に、中小規模事業者向けのタワーサーバー、ラックサーバーに対する影響が大きかったとIDCではみています。当該顧客セグメントは主にビジネスパートナーが担っており、各ベンダーにおける間接販売に影響が及んだとみています。一方、Custom Serverも、前年同期にあったITサービス向けの大口案件の反動や、ODM Directを中心としたクラウドサービスベンダー向けの売上額減少などで、売上額は2桁のマイナス成長となりました。ODM Directの売上額は、前年同期比で2桁のマイナス成長となりましたが、ODM Directサーバーの平均単価が前年同期と比較して低下したことが主な要因です。なお、Custom Serverでは、Standard Serverとは異なり、COVID-19流行によるネガティブな影響は特に見られませんでした。

メインフレームは、売上額が前年同期比50.7%減の96億円でした。金融、官公庁向けの大型案件などがありましたが、前年同期にあった、公益、製造、運輸、金融向けの大型案件などの反動で、今期は大幅なマイナス成長となりました。その他のサーバーは、売上額が前年同期比13.7%増の79億円でした。ITサービス、官公庁、製造向けの大型案件などが貢献し、2桁のプラス成長となりました。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊 雅行 は「x86サーバーの売上額が、前年同期比で2桁のマイナス成長となった。特に、Standard Serverにおいて、前年同期比でタワーサーバーは4割弱、ラックサーバーは1割強、売上額が減少したことが、主な要因としてあげられる」と、述べています。

カンパニー別売上額では、富士通が首位を維持しました(参考資料)。次いで、NEC、日本ヒューレット・パッカード(HPE)、デル・テクノロジーズ(Dell Technologies)、日立の順でした。日立は、前四半期の6位から順位を上げて5位となりました。出荷台数も、富士通が首位を維持しました。2位は前四半期の3位から順位を上げたHPE、次いで、NEC、Dell Technologies、日立の順でした。日立は、前四半期の7位から順位を上げて5位となりました。



注1: 「x86サーバー」は、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したサーバーです。Itaniumプロセッサーを搭載したサーバーやベンダー独自OSを搭載したサーバーはx86サーバーに含めません。また、「x86サーバー」と「メインフレーム」以外のサーバーを「その他のサーバー」として記載しています。

注2: 「その他のサーバー」とは、「ARMサーバー」、「RISCサーバー」、「IA64サーバー」、「ビジネスサーバー」の総称です。

注3: x86サーバーは、Standard ServerとCustom Serverに分類されます。Standard Server とは、ベンダーが公開するカタログに掲載されたサーバーで、標準的なマザーボードや筐体をベースとしたサーバーです。Custom Serverとは、主にクラウドサービスベンダーが、ODM Directなどから調達するサーバーで、マザーボードや筐体が、特定の顧客や用途向けに設計されたサーバーです。



<参考資料>

2020年第3四半期 国内サーバー市場カンパ二―シェア【売上額】

Source: IDC Japan, 12/2020

Coverage