14 Jan 2021

国内金融IT市場および他業態の金融サービス展開に伴うIT支出規模最新予測を発表

Japan, 2021年1月14日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内金融IT市場(銀行、保険、証券/その他金融の国内におけるIT支出、ATM、営業店端末のIT支出分も含む)の2021年~2024年の市場予測を発表しました。これによると、2021年の国内金融IT市場規模は、大手金融機関を中心にIT支出が回復しますが、地域金融機関はCOVID-19の影響により地域経済の停滞の長期化が見込まれるため、前年比成長率0.2%の2兆2,760億円と予測しています。

国内金融IT市場全体において、2020年はCOVID-19の影響により大幅に減少しますが、2021年は大手金融機関を中心にIT支出が回復とみています。特にカード、損害保険などでは業務系システム刷新が継続しているほか、メガバンクなど大手金融機関では新しいビジネスモデル構築などにおいて積極的なIT支出を予測しています。一方で、地域金融機関はCOVID-19の影響により地域経済の停滞の長期化が見込まれる他、不良債権が業績を圧迫するためIT支出の抑制傾向が継続しマイナス成長が長期化するとみています。なお、COVID-19の感染拡大によって国内金融機関のDXユースケースの優先順位は大きく変わりますが、DXの取り組みは継続しています。特に非対面チャネル強化、業務効率化は喫緊課題となっていることから、業態を問わず関連するDXユースケース(例:銀行におけるモバイルバンキング強化、保険会社における顧客向けモバイルチャネル強化、証券会社におけるロボアドバイザーなどのリアルタイムでの金融アドバイスなど)の取り組みが進められており、これまでDX推進に消極的だった金融機関でも喫緊の課題として取り組みに着手しています。その他、メガバンクなど大手金融機関では非対面チャネルの強化、業務効率化に加えて、新しいビジネスモデルの構築に向けたDXユースケース(例:銀行におけるBanking as a Service、保険会社におけるテレマティック保険、健康増進型保険、証券会社におけるブロックチェーンを活用したファンドのトークン化など)も継続して進められています。

近年、金融機関以外の他業態の企業において金融サービスを提供するケースが増えています。現時点では、既存顧客向けサービス強化を目的している他、新規ビジネスとして事業を展開する企業が多いものの、取引先、または従業員支援を目的に金融サービスを開始する企業もあります。新規参入業態としては、従来の大手流通業、情報サービス業、通信事業者などに加えて、製造業などに拡大しています。他業態の企業において金融サービス展開のためのIT支出規模を国内FinTech関連/エコシステムIT支出規模として今回の調査レポートから推計を開始しました。2021年の他業態の企業におけるFinTech関連/エコシステムIT支出規模は638億円、前年比成長率32.5%と予測しています。

国内金融機関において、COVID-19の影響によって今後既存ビジネスの成長性の停滞が更に深刻になるとみており、業態を問わず新しいビジネスモデルの構築が求められています。したがって、IDC Japan ITスペンディンググループ リサーチマネージャーの市村 仁 は「ITサプライヤーは、COVID-19感染拡大の中でも新しいビジネスモデル構築の支援が求められており、特に金融サービスを展開する他の産業分野の企業との連携、および地域創生支援に対して積極的に支援することが有効である」と分析しています。

今回の発表はIDCが発行した2020 年 国内金融 IT 市場動向調査アップデート:求められる DX と新規参入企業の加速 にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内金融IT市場を18業態に分けて、2019年~2024年の予測、および製品別、主要システム別でのIT支出予測(ATM、営業店端末を含む)を行っています。また、今回から金融機関以外で金融サービスの展開を行う企業におけるビジネス/IT支出動向に関して分析を行い、これら企業の金融サービス展開のためのIT支出規模も提供しています。



<参考資料>

金融機関以外の産業分野の企業における金融サービス展開に伴うIT支出規模予測

(国内FinTech関連/エコシステムIT支出額予測、金融機関以外の産業分野の企業のみ):2019年~2024年

(百万円)

Note:

・「FinTech関連IT支出額」:新しい金融サービスの8つの領域(個人資産管理、金融情報/投資支援、テレマティックス保険など、会計/経営支援、ソーシャルレンディング/トランザクションレンディング/クラウドファンディング、決済、暗号通貨、ブロックチェーン)を提供するためのIT支出規模

・「FinTechエコシステムIT支出額」:上記FinTech関連サービスを提供するに当たり影響が及ぶ既存システムのIT支出規模

Source: IDC Japan, 1/2021

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

COVID-19, Global IT and economic markets