29 Mar 2021

国内外付型エンタープライズストレージ市場 2020年第4四半期および2020年通年実績を発表

Japan, 2021年3月29日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2020年第4四半期(10月~12月)と2020年通年(1月~12月)の国内外付型エンタープライズストレージシステム市場の支出額(Value)実績を発表しました。2020年第4四半期の国内外付型エンタープライズストレージシステム支出額は456億1,600万円、前年同期比11.2%減でした。2020年通年では1,940億1,400万円で前年比7.1%減となりました。

2020年第4四半期の外付型エンタープライズストレージシステム支出額のセグメント別内訳を見ると、メインフレーム向けが71億1,500万円で前年同期比14.5%減、オープン向けが385億100万円で同10.6%減となりました。メインフレーム向けは、2019年第3四半期から大幅なプラス成長が続いていましたが、今期は反動減となりました。オープン向けは、同じ2019年第3四半期からマイナス成長が続いています。

この結果、2020年通年での外付型エンタープライズストレージシステム支出額のセグメント別内訳は、メインフレーム向けが315億3,300万円で前年比27.3%増、オープン向けが1,624億8,100万円で同11.7%減となりました。メインフレーム向けは、大型案件やオールフラッシュアレイ(AFA)の新製品が牽引し、2年連続のプラス成長になり、大手金融機関の大型案件があった2015年以来の300億円以上の規模となりました。メインフレーム向けなどのインフラ更改は長期間のプロジェクトとして進められ、COVID-19の影響に対して短期的な判断を避ける傾向があることから、大きな遅滞なくインフラの導入が進みました。一方でオープン向けは、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)のアプライアンス製品が好調であったものの、COVID-19の影響による経済活動の低迷を受け、更新案件の延期やクラウドサービスへのシフトが相次ぎました。

2020年の国内外付型エンタープライズストレージシステムでは、AFAの支出額が550億900万円で前年比0.4%減となり、2013年のアレイタイプ別調査開始以来、初の前年割れとなりました。メインフレーム向けでは対象製品の拡大が寄与して増加したものの、COVID-19の影響がより顕著であったオープン向けでは前年比でマイナス成長となりました。しかし、市場の成長率がAFAの成長率を下回っているため、2020年の国内外付型エンタープライズストレージシステム支出額に占めるAFAの割合は28.4%で、前年の26.5%を上回りました。

2020年通年での国内外付型エンタープライズストレージシステム売上額(Vendor Revenue)は1,834億6,400万円で、ベンダー別売上額の上位5社は日立製作所(シェア16.0%)、富士通(15.9%)、デルテクノロジーズ(13.7%)、IBM(9.4%)、NEC(9.0%)でした。メインフレーム向けが好調であったことを受け、前年と比べてIBMとNECが順位を一つ上げました。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ シニアマーケットアナリストの加藤 慎也 は「2020年はCOVID-19の影響によって、保守契約の延長を伴う更新案件の延期が多く発生したことなどにより、支出額は大きく落ち込んだ。しかし、案件が縮小や消滅したのではなく延期したのであれば、近い将来に案件獲得の機会が期待できる。すなわち、ストレージベンダーのシェアはこのような需要の獲得によって変化する。需要獲得に際しては、優れた製品技術に加えて、ユーザーに対する投資リスクの軽減が差別化要素になる。すなわち、従来型の買い取りや定額のリースとは異なる、従量課金制によるオンプレミスのインフラ利用などの選択肢の提供が、ユーザーの支出の最適化に寄与する」と分析しています。

※外付型エンタープライズストレージシステム市場規模の算出には、ベンダー売上額(Vendor Revenue)にマージンを加算した支出額(Value)を使用しています。



<参考資料>

国内外付型エンタープライズストレージシステム市場の支出額推移、2014年~2020年

Source: IDC Japan, 3/2021

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

Disk storage, Serial ATA drive