07 Apr 2021

国内IoT市場 産業分野別予測とユースケース別の事例考察を発表

Japan, 2021年4月7日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内IoT(Internet of Things)市場における産業分野別予測とユースケース別の事例考察を発表しました。国内IoT市場におけるユーザー支出額について、2020年の実績(見込値)は6兆3,125億円であり、その後、2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)10.1%で成長し、2025年には10兆1,902億円に達するとIDCではみています(参考資料1)。

産業分野別にIoT市場を見ると、2020年時点で個人消費者以外において支出額が多い産業分野は、組立製造、プロセス製造、官公庁、公共/公益、小売、運輸です。国内ではGDPに占める製造業の割合が大きく国策として製造業におけるIT/IoTの活用を推進しています。また社会インフラの老朽化対策や交通システムの高度化施策の拡大、スマートグリッドに対する支出の急速な増加、サプライチェーンを跨ぐ形でのIoT活用の広がりなどが、これらの産業の支出額を押し上げています。インダストリー分野のIoTだけでなく、個人消費者分野でのIoT支出額規模も堅調に成長します。同市場では特にスマートホーム(家電)、スマートホーム(オートメーション)といったユースケースが牽引することにより、予測期間を通じて、組立製造、プロセス製造に次ぐ市場規模を維持します。また、農業フィールド監視、小売店舗内リコメンド、コネクテッドビル、院内クリニカルケア、スマートグリッド/メーター、テレマティクス保険なども高い成長が期待されます(参考資料2)。

IDCでは、国内IoT市場は2つの要因によって成長が継続すると捉えています。1番目の要因は、労働人口不足に対する懸念の広がりや、アナリティクスツールやAI(Artificial Intelligence)基盤の高度化など、さまざまな外部環境の変化が市場の成長を後押しするというものです。企業は各IoTユースケースの枠組みの中で、IoTデータの活用を広げるべく、自社の資産/製品などのIoT化を進める過程で、データアナリティクス/AIソフトウェア、システムインテグレーション、ビジネスコンサルティングなどに対する投資を拡大させると考えられます。

2番目の要因は、データに対する企業の認識の変化です。IoTデータやそれ以外の多様なデータを組み合わせて活用することの重要性が市場で認識されつつあります。データを企業間/産業間で流通させるデータシェアリングやデータ取引の仕組みの充実、Data as a Serviceなどの新しいサービスモデルの考案、データの取り扱いに関する法規制の整備などが進んでいます。企業が社内外のデータを複合的に活用したデジタルソリューションを構築すべく、そこで必要となるデータを取得するために新たにIoTの取り組みを開始することが考えられます。また、取得したデータの社外提供(販売)を主目的としてIoTの取り組みを進める企業も増加する可能性が高いと言えます。

IDC Japan コミュニケーションズのシニアマーケットアナリストである鳥巣 悠太 は、「ネクストノーマルの時代においてIoTソリューションの在り方も大きく変化する。たとえば新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に起因する失業率増加に対する対策や、柔軟な働き方を実現するための仕組みが求められる中、IoTを含めた多様な技術を通じ、人間の能力や人間の評価をあらゆる角度からデータ化し、企業横断で活用することで、従来と比較して圧倒的に柔軟なワークスタイルを確立し、また、これまでとは比較にならないほどの適材適所な人材リソースの配分を可能にする」とみており、「ベンダーは、そうしたこれまでは難しかった領域におけるデータ化に向けた施策を、IoT技術の活用によって推進し、そこから生み出されるアイデアを最大化することで、ネクストノーマル時代におけるIoTビジネスの拡大に向けて取り組むべきである」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した国内 IoT 市場 産業分野別予測、 2021 年~ 2025 年:海外市場との比較やユースケース別の事例考察を実施 にその詳細が報告されています。同レポートでは国内のIoT市場を調査対象とし、市場の概況および将来の展望について産業分野別に分析を行っています。



<参考資料>

1. 国内IoT市場 支出額予測、2020年~2025年

Source: IDC Japan, 4/2021



2. 国内IoT市場 ユースケース別 2020年の支出額および2020年~2025年の年間平均成長率

    

Note:『Worldwide Semiannual Internet of Things Spending Guide(2020年12月発行)』のデータを基に作成

Source: IDC Japan, 4/2021

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

Global IT and economic markets, Internet of things