26 May 2021

最新の国内第3のプラットフォーム市場予測を発表

Japan, 2021年5月26日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内第3のプラットフォーム市場(ハードウェア、ソフトウェア、サービス、通信サービスを含む)を調査し、2020年の実績、および2021年~2025年の市場予測を発表しました。本調査によると、2020年の国内第3のプラットフォーム市場の市場規模(支出額ベース)は、16兆4,118億円、前年比成長率は2.5%に留まりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が多くの企業の財務環境に大きな負の影響を与え、設備投資を含む事業運営上の支出を抑制させる方向で作用しました。2021年も全体的には企業の投資姿勢は慎重ですが、レジリエンシー(回復力/柔軟性、変化への対応力)強化のためのデジタルトランスフォーメーション(DX)を志向した積極的なIT投資を行う企業が増えることで、2021年の国内第3のプラットフォーム市場の市場規模は17兆1,538億円、前年比成長率は4.5%になると見込んでいます。2022年以降は企業の投資環境は改善され、2025年には22兆4,322億円に達し、2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は6.4%になると予測しています。

IDCでは、国内第3のプラットフォーム市場を、企業分野、非企業分野(中央官庁、地方自治体、教育)、消費者分野に分類し、同市場を分析しました。2020年は、非企業分野である中央官庁/地方自治体の成長率が企業分野全体を上回っていましたが、2021年以降は、企業分野が第3のプラットフォーム市場を牽引する形となり、2020年~2025年の企業分野のCAGRは9.4%になります。教育を含む非企業分野は、従来のクラウドへの移行を含むDXに対する取り組みの遅れ、業務プロセスのデジタル変革姿勢の消極性が指摘されていましたが、ICT活用による公務員/教職員の在宅勤務採用の動きや、文部科学省によるGIGAスクール構想の推進もあり、COVID-19を契機にIT投資に対する意識が変化しています。消費者については、従来、支出における構成比が高いモバイルデバイスの普及率の高さと国内人口の減少によって急速な市場拡大が見込めなかったところに、COVID-19による個人消費の押し下げという要素が加わり、2021年~2025年の予測期間を通じて緩やかな成長に留まると予測します。

同市場を産業分野別に分析すると、2021年の単年の成長率が最も高くなる産業分野は、海外経済復調に伴う需要に牽引される形で業績改善が先行する「組立製造」と「プロセス製造」分野です。また、本来第3のプラットフォームに対する投資が盛んである「小売」分野も、2021年は支出が拡大すると予測しています。大手を中心として、次世代型Eコマースの構築や非接触型サービスを志向したセルフレジ導入が進み、またレジ無し店舗の実証実験なども活発化するとみています。他方、2020年にCOVID-19による負の影響を強く受けた「運輸」や「個人向けサービス」分野は、2021年も第3のプラットフォームへの支出の成長率は他の産業分野に比べて低くなると見込みます。「運輸」においては、宅配事業者などは好調な業績を背景にDXへの取り組みを加速する一方、その他の貨物運送業や旅客運送業においては需要回復の不確実性が高い状況が続き、第3のプラットフォームへの支出は抑制的となります。

従業員規模別に見ると、COVID-19は企業の財務環境に大きな負の影響を与えるため、小規模な企業においては投資余力が削がれる企業が多くなります。2020年にマイナス成長となった従業員規模1~9人、10~99人のセグメントも2021年には復調しますが、COVID-19の影響が尾を引く形で前年比成長率は他のセグメントに比較して低い状況が続くと予測します。

IDC Japan ITスペンディングのリサーチマネージャーである敷田 康 は、COVID-19によってダメージを受けた企業の収益性の復調に伴い、さまざまな産業分野においてレジリエンシー強化のための投資が盛んになるとの認識を踏まえて、ITサプライヤーに対して「顧客企業のレジリエンシー強化において広範な事業機会があるとの認識に立ち、COVID-19収束後のネクストノーマルにおける競争優位確立視点でのIT/DX投資を促すべきである」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した国内第 3 のプラットフォーム市場 産業分野別/企業規模別予測、 2021 年~ 2025 年 にその詳細が報告されています。本レポートは、国内の産業を17種類の企業、および中央官庁、地方自治体、教育、消費者の4種類の非企業の計21の産業分野に分類し、それぞれの第3のプラットフォーム支出額実績と予測を記載しています。

※:本市場予測では、IDCが国内市場について想定した2021年3月時点における以下のようなCOVID-19の影響および見通しに基づく市場予測を行っています。

「日本における2021年2月からの新型コロナワクチンの配布開始により、国内での感染抑制と経済回復の見込みは改善していく。日本のGDP成長率は2021年にプラスに転じるものの、回復ペースが緩やかなため、国内経済が新型コロナ危機以前の水準に回復するのは2023年以降となる。政府の景気刺激策は限定的であるが景気下支え要因となる。厳しい企業収益状況から雇用の改善は緩やかで、家計の所得と消費は低迷し、企業は設備投資に慎重な姿勢を続ける」



<参考資料>

国内第3のプラットフォーム市場 支出額予測: 2020年~2025年

Note: 2020年は実績値、2021年以降は予測

Source: IDC Japan, 5/2021

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