08 Jun 2021

国内IoTインフラ市場予測を発表

Japan, 2021年6月8日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内IoT(Internet of Things)インフラ市場予測を発表しました。これによると、2021年の国内IoTインフラ市場の支出額は、前年比22.5%増の1,285億円(図1)になると見込んでいます。また、2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は17.1%で、2025年の同支出額は、2,312億円になるとIDCは予測しています。

IDCでは、IoTの基本アーキテクチャとして「IoTの3層モデル」を定義しています(図2)。この定義に従い、2021年の国内IoTコアインフラ市場の支出額は、前年比15.6%増の783億円、2020年~2025年のCAGRは13.0%、2025年の支出額は、1,250億円になると予測しています。一方、2021年の国内IoTエッジインフラ市場の支出額は、同35.2%増の501億円、同CAGRは23.4%、2025年の支出額は、1,061億円になると予測しています。

IoTの普及と共に、データ分析処理速度やセキュリティの観点から、IoTエッジインフラでのデータ分析処理を志向する企業が増えてきています。今後、IoTエッジインフラにおいて、AI*1技術を利用した高度なデータ分析処理に対するニーズが高まるとともに、画像データやシステムログ(稼働状況データ)など、分析データも多種多様になってくることから、データ分析処理が多様化し、IoTエッジインフラ市場は高成長するとIDCはみています。これにより、国内IoTインフラ市場全体における、IoTエッジインフラ市場の構成比は、2020年の35.3%から、2025年には10.6ポイント上昇して45.9%になると予測しています。

また、国内IoTエッジインフラ市場のうち、Computeサブセグメント市場については、汎用サーバーとIoTエッジ専用製品に分けて市場予測を行っています。これによると、2021年の汎用サーバーの支出額は、前年比15.8%増の78億円、2020年~2025年のCAGRは9.4%、2025年の支出額は、106億円になると予測しています。一方、IoTエッジ専用製品の支出額は、同47.3%増の137億円、同CAGRは34.0%、2025年の支出額は、401億円になると予測しています。汎用サーバーと比較し、IoTエッジ専用製品の成長率を高く見ているのは、データ分析処理が多様化するにつれ、データ発生源により近い場所にIoTエッジインフラを設置するケースが増えてくるとの前提に基づきます。これにより、今後、工場や店舗の一角、OT*2機器の筐体内部、さらには屋外など、過酷な稼働環境に対応した、耐環境性を有するIoTエッジ専用製品の需要が拡大するとIDCはみています。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊 雅行 は「IoTエッジインフラ市場は、今後、高成長が期待できる。IoTインフラベンダーは、IoTエッジインフラ製品のラインナップの強化で、多様化するデータ分析に迅速に対応していくことに加え、エッジインフラソリューションの拡充で、顧客が懸念するセキュリティへの不安を払拭することが求められる」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した国内 IoT インフラ市場予測、 2021 年~ 2025 年 にその詳細が報告されています。本レポートは、国内IoTインフラ市場について、IoTコアインフラ市場、IoTエッジインフラ市場のセグメント別に市場分析を行っています。また、各セグメントにおける、Compute、Storage、Networkのサブセグメント別市場予測を行っています。IoTエッジインフラ市場のComputeサブセグメントについては、汎用サーバーとIoTエッジ専用製品を分けて市場予測を行っています。

さらに、本レポートでは、国内IoTインフラ市場を、産業セクター別(製造/資源セクター、流通/サービスセクター、公共/インフラ/金融セクター、個人消費者セクター)に分類して市場予測を行っています。そのうち、製造/資源セクターについては、主要IoTユースケース別(製造オペレーション、製造アセット管理、製造業フィールドサービス)の市場予測を行っています。詳しくは、本レポートをご参照下さい。



*1: AI:Artificial Intelligence(人工知能)、*2:OT:Operational Technology(制御システム)



<参考資料>

図1: 国内IoTインフラ市場 支出額予測、2020年~2025年

Source: IDC Japan, 6/2021



図2:IoTの3層モデル



Note:IoTエンドポイント層で使用されるセンサー、デバイスなどは、現時点では調査対象外としている。よって、国内IoTインフラ市場とは、IoTコアインフラ市場とIoTエッジインフラ市場の2つのセグメントを合算した市場を表す。

Source: IDC Japan, May 2021



IoTインフラ市場の定義

  • IoTコアインフラ市場
  • Compute:汎用サーバー
  • Storage:汎用ストレージ(External, Storage Expansion)
  • Network:イーサネットスイッチ、ルーター
  • IoTエッジインフラ市場
  • Compute:汎用サーバー、IoTエッジ専用製品(IoT Edgeサーバー、IoT Edge PC、IoTゲートウェイ)
  • Storage:汎用ストレージ(External, Storage Expansion)
  • Network:イーサネットスイッチ、ルーター、産業用PC、PLC(Programmable Logic Controller、PLCは、IoTゲートウェイ機能を有するもの)

なお、筐体に収容されていない、組み込み用PC(エンベデッドPC)は、調査対象外としている。

Source: IDC Japan,6/2021

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