16 Jun 2021

国内地域別 IT支出でのCOVID-19の影響における最新動向ならびに今後の予測を発表

Japan, 2021年6月16日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2021年3月末時点の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響を考慮した国内IT市場 地域別予測のアップデートを発表しました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は継続しており、引き続き飲食/宿泊/運輸などのサービス業へ影響を及ぼしていますが、サプライチェーンの混乱が収まり、製造業を中心とする国内の主要産業は回復しています。また感染防止を目的としたテレワークや各種サービスのオンライン化に伴うIT支出が拡大しています。したがって、2021年の国内IT市場規模は、前年比2.7%の18兆3,772億円とプラス成長に回復を予測しています。また、地域別で見た場合でも2021年には、多くの地域でプラス成長に回復を予測しています。特に「大都市圏」(東京都、関東地方(東京都を除く)、東海地方、近畿地方)において、大企業、中堅企業での業務効率化、企業変革を目的とした積極的なIT支出の拡大を見込んでいます。一方で、「その他地域」(北海道/東北地方、北陸/甲信越地方、中国/四国地方、九州/沖縄地方)では、消失したインバウンド/観光需要の影響によって地域経済の回復が遅れるため、IT支出も低い成長率に留まるとみています。

2021年から始まっているCOVID-19のワクチン接種による集団免疫獲得によって、COVID-19の影響が減少することで、2022年以降の国内は、これまで影響を大きく受けた飲食、観光、運輸サービスは徐々に業績が回復するとみています。しかしながら、これらの産業においてはCOVID-19によるダメージからの回復には時間がかかることから、IT支出の本格的な再開は2023年以降になると予測しています。

地域別に見た場合、大都市圏では大手製造業中心に多くの企業で業績を回復する他、また、流通業、サービス業など含めた多数の大企業において、デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた投資が本格化することから、IT支出はプラス成長を予測しています。加えて、2025年に大阪・関西万博を開催する予定の近畿地方でIT支出は堅調な拡大を見込んでいます。ただし、2021年に延期された東京2020オリンピック・パラリンピックは海外からの観客の受け入れがなくなったことから、本件による周辺地域の企業へのIT支出促進効果はかなり小さいとみています。

大都市圏以外の地域では、COVID-19の影響が長期化し多くの企業で業績回復が遅れています。特にこれまでインバウンド、観光需要で好調であった地域では経済は低迷しており、多くの企業で業績は悪化したままとなっています。ただし、大手製造業の生産拠点では操業が再開されており、生産拠点が設置されている地域では周辺企業の業績も改善傾向がみられます。なお、これらの地域では経営体力が乏しい企業が多いため、業績の回復が遅れ、2022年以降もIT支出は低い成長を予測しています。

このように2021年以降の大都市圏とそれ以外の地域ではIT支出に大きな差異が生じると予測していますが、その要因として地域経済の回復状況に加えて、地域の企業のDXの推進状況も大きいとみています。IDC Japan ITスペンディンググループのリサーチマネージャーである市村 仁 は、「ITサプライヤーは、大都市圏以外の地域の企業に対してDXを支援することがIT支出拡大の鍵となる。特にCOVID-19を契機として抜本的な業務見直しを模索する企業も地域を問わず増えていることから、これらの企業を積極的に支援し、業務効率化に加えてDXの推進支援を行う体制を早期に整備することが求められる」と分析しています。

今回の発表はIDCが発行した国内 IT 市場 地域別予測アップデート、 2021 年~ 2025 年: 2021 年 3 月末時点の COVID-19 による影響を考慮 にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内IT市場に関して、2021年~2025年の予測を地域別で提供しています。



<参考資料>

国内IT市場 地域別 支出額予測、2020年~2025年

(百万円)

Note:「大都市圏」「その他地域」には以下が含まれます。

    ・「大都市圏」:関東地方(東京都を除く)、東京都、東海地方、近畿地方

    ・「その他地域」:北海道/東北地方、北陸/甲信越地方、中国/四国地方、九州/沖縄地方

Source: IDC Japan, 6/2021

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

COVID-19, Global IT and economic markets