23 Jun 2021

2021年第1四半期 国内サーバー市場動向を発表

Japan, 2021年6月23日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2021年第1四半期(1月~3月)の国内サーバー市場動向を発表しました。2021年第1四半期の国内サーバー市場全体の売上額は1,157億円で、前年同期から17.4%減少しました。出荷台数は11万8千台で、前年同期から横ばい(0.1%減少)でした。

2021年第1四半期の国内サーバー市場は、売上額が前年同期比で2桁のマイナス成長となりました。製品別では、x86サーバー(注1)が、前年同期比でマイナス成長、その他のサーバー(注2)が、同2桁の大幅なマイナス成長となりました。一方、メインフレームは、プラス成長となりましたが、国内サーバー市場のマイナス幅を補うには至りませんでした。

x86サーバーは、売上額が前年同期比4.9%減の962億円でした。出荷台数は、前年同期比2.8%減の11万4,600台でした。x86サーバーのうち、Standard Server(注3)は、売上額が前年同期比1.8%減の847億円、出荷台数が同0.3%減の9万8,300台でした。Custom Server(注3)は、売上額が前年同期比23.0%減の115億円、出荷台数が同15.5%減の1万6,300台でした。Standard Serverは、間接販売を中心とした中堅中小企業向けのサーバービジネスおいて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行によるネガティブな影響が依然としてみられました。しかし、文教、通信、ITサービス、流通向けの大口案件などがあり、大企業向けのサーバービジネスにおいては、COVID-19流行以前の状態に戻ってきたとIDCではみています。これにより、Standard Serverは、前年同期比の成長率で、売上額は微減に留まり、出荷台数は横ばいとなりました。Custom Serverは、出荷台数の大半を占めるODM Directにおいて、ARMプロセッサーを搭載したサーバー(注4)の出荷台数比率が高まり、x86サーバーの出荷台数が減少しました。これにより、Custom Serverは、売上額、出荷台数ともに2桁のマイナス成長となりました。なお、ARMプロセッサーを搭載したサーバーは、その他のサーバーにて集計しています。

その他のサーバーは、売上額が前年同期比76.5%減の63億円でした。前年同期にあった理化学研究所計算科学研究センター向けスーパーコンピュータ「富岳」の反動で、2桁の大幅なマイナス成長となりました。なお、前年同期の売上額から「富岳」分を除いた成長率をみると、前述したODM DirectのARMサーバーが貢献し、その他のサーバーは、2桁のプラス成長となります。メインフレームは、売上額が前年同期比8.7%増の132億円でした。金融、製造、官公庁向けの大型案件などが貢献しプラス成長となりました。なお、その他のサーバー、メインフレームでは、COVID-19流行によるネガティブな影響は特に見られませんでした。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊 雅行 は、「x86サーバーのStandard Serverでは、大企業向けのサーバービジネスが、COVID-19流行以前の状態に戻ってきた。今後、ITベンダーは、間接販売を中心とした中堅中小企業向けのサーバービジネスの回復に注力すべき」と、述べています。

カンパニー別売上額では、富士通が首位を奪取しました(参考資料)。次いで、NEC、デル・テクノロジーズ(Dell Technologies)、日本ヒューレット・パッカード(HPE)、日立の順でした。首位の富士通、3位のDell Technologies、5位の日立は、前四半期から、各社順位をひとつ上げました。出荷台数は、HPEが首位を奪取しました、次いで、富士通、NEC、Dell Technologies、Lenovoの順でした。HPEは、前四半期の2位から順位を上げました。



注1: 「x86サーバー」は、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したサーバーです。Itaniumプロセッサーを搭載したサーバーやベンダー独自OSを搭載したサーバーはx86サーバーに含めません。また、「x86サーバー」と「メインフレーム」以外のサーバーを「その他のサーバー」として記載しています。

注2: 「その他のサーバー」とは、「ARMサーバー」、「RISCサーバー」、「IA64サーバー」、「ビジネスサーバー」の総称です。

注3: x86サーバーは、Standard ServerとCustom Serverに分類されます。Standard Server とは、ベンダーが公開するカタログに掲載されたサーバーで、標準的なマザーボードや筐体をベースとしたサーバーです。Custom Serverとは、主にクラウドサービスベンダーが、ODM Directなどから調達するサーバーで、マザーボードや筐体が、特定の顧客や用途向けに設計されたサーバーです。

注4: ARMプロセッサーを搭載したサーバーは、「ARMサーバー」に分類され、「x86サーバー」からは除外されます。



<参考資料>

2021年第1四半期 国内サーバー市場 カンパ二―シェア【売上額】

Source: IDC Japan, 6/2021



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