25 Nov 2021

国内DX推進企業のデータ利活用動向とIoT推進企業の取り組み状況に関する調査結果を発表

Japan, 2021年11月25日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進企業のデータ利活用動向とIoT推進企業の取り組み状況に関する調査結果を発表しました。IDCでは2021年4月と同年8月において、全国の従業員規模100人以上の企業を対象に、「データ利活用統括者調査」と「IoT担当者調査」の2つの定量調査(Webアンケート)を実施しました。

「データ利活用統括者調査」では、自身が課長職以上であり、自社がDXを目的としたデータ利活用を推進しており、また、自社におけるデータ利活用に関する目的や課題、活用データの種類、必要な技術やスキル、推進組織やプロセス、経営方針や展望などを2割以上把握している「データ利活用統括者」を対象に調査を行っています。回答があった17,460名の内、310人がデータ利活用統括者に該当しました。なお、これらのデータ利活用統括者が所属する企業を、「レベル3:全社的なDX実現に向けたデータ利活用」「レベル2:部分的なDX実現に向けたデータ利活用」「レベル1:データを通じた現状把握/予測などが中心」といったデータ利活用の成熟レベル別に分類し、課題の考察を行っています。

調査の結果<参考資料(1)>に示した通り、データ利活用の課題として、データサイエンス/エンジニアリングスキルの不足を懸念する傾向が強いことが分かりました。また組織の分断/データのサイロ化、経営層の意識の低さや将来に向けた見通しの甘さ、システムの過度な複雑化、データパイプライン内のプロセス間の無駄などが課題として目立っています。レベル3の企業では、すでに全社的にDX実現に向けたデータ利活用を進めていることから、「活用データの仕様/形式が不統一」「取り組みの負担が一部社員に集中」「KPIが未確立」といった実践的な課題が特徴的であることが分かりました。レベル2の企業では「組織の分断/サイロ化」や「データサイエンス/エンジニアリングスキル不足」などが目立っています。レベル1の企業では、「システムの過度な複雑化」や「データ活用プロセス間の無駄が多大」が顕著であり、経営層の「ビジョン/意識の欠如」の回答も多くなっています。

「IoT担当者調査」では企業の中で自身の業務の1割以上をIoTに充てる「IoT担当者」を対象に調査を行っています。回答があった17,619名の内、299人がIoT担当者に該当しました。調査の結果、IoT担当者の所属企業のIoTの取り組みを、「DX用途(顧客サービス価値向上/新ビジネス創出を目的とした用途)」と「社内用途(社内業務効率化/コスト削減を目的とした用途)」に分類すると、前者では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により取り組みが「拡大した」と「一時的に中止した」の回答割合が後者よりも高いことが分かりました。DX用途でIoTを推進する企業では、COVID-19を機に今後取り組みの進捗が二極化していく可能性が高いと考えられます。また同調査では、<参考資料(2)>に示した通り、ローカル5Gの活用状況や活用意向に関する調査も行っています。それによると、IoT担当者の所属企業において、すでにローカル5Gを活用中の企業は全体の15%程度に達することが分かりました。一方でローカル5Gの「採用が未定」と回答した全体の約45%の企業に対して理由を調査した結果、「導入価値/ROIが不明確」という意見が多くを占めました。ローカル5Gソリューションの提案に向け、IoTソリューションを提供するベンダーはベストプラクティスを顧客に積極的に公開することが重要と考えられます。

IDC Japan のコミュニケーションズ シニアマーケットアナリストの鳥巣 悠太 は、「DX推進企業におけるデータ利活用の課題は、取り組みの成熟レベルによって多様化している。ITベンダーは企業のレベルに合わせたデータ利活用ソリューションの最適化、人材の登用/待遇の改善や組織変革に向けたコンサルティング、CxOのマインドセット転換に向けたアドバイザリーなどを推進すべきである」と述べています。

今回の発表はIDCが発行した2021 年 国内データエコシステムおよび IoT 市場 ユーザー利用動向調査 にその詳細が報告されています。本調査レポートは、国内におけるDX推進企業のデータ利活用動向とIoT推進企業の取り組み状況に関する分析を行っています。



<参考資料(1)>

「Q. お勤め先の企業におけるデータ利活用の課題は何ですか? 「人材/スキル」「組織構造」「経営方針/企業文化」「技術/データガバナンス」「業務プロセス」の5つの観点のそれぞれにおいて、最大3つまで選んでください。」

Notes:

・n = 310、複数回答(5つの観点それぞれにおいて3つまで選択可能)

・「その他」「分からない」の回答は除外

・5つの観点それぞれの10の選択肢を回答数の多い順に並べ、各選択肢の回答を企業のデータ利活用の成熟レベル別に分類し棒グラフ内に回答数を表示

Source: IDC Japan IDC's Japan Data Ecosystem Survey, April 2021(n = 310)



<参考資料(2)>

「Q. 貴社におけるにおけるローカル5Gの取り組みについて最も近いものを選んでください(左グラフ)。またローカル5Gの「採用が未定」である場合、その原因としてあてはまるものを全て選んでください(右グラフ)」

Notes:

・左グラフ:単一回答、回答者数(n = 299)に占める各選択肢の回答数の割合を表示

・右グラフ:複数回答、ローカル5Gの採用が未定である回答者数(n = 135)に占める各選択肢の回答数の割合を表示

Source: IDC Japan IDC's Japan IoT Survey, August 2021(n = 299)

Coverage

Regions Covered

Japan


Topics Covered

Digital transformation, Internet of things