09 Dec 2021

2027年に世界の量子コンピューティング市場が86億ドルに成長すると予測

Japan, 2021年12月9日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、量子コンピューティングに関する予測を発表しました。これによると量子コンピューティングの支出は2020年の4億1,200万ドルから2027年には86億ドルに増加すると予測しています。2021年から2027年の6年間の平均年間成長率(compound annual growth rate: CAGR)は50.9%になります。この予測には、コアとなる量子コンピューティングサービス(QCaaS: Quantum Computing as a Service)の支出が含まれる他、QCaaSの利用に関連する支出も含まれます。

IDCは、量子コンピューティング技術の大きな革新、QCaaSインフラおよびプラットフォームの成熟、量子技術に適したパフォーマンス集約的なコンピューティングワークロードの成長が予測期間中の市場の成長を牽引すると述べています。

また、IDCは、量子コンピューティング市場への投資は2021年から2027年の6年間で11.3%のCAGRで成長し、2027年末までに約164億ドルに達すると予想しています。これには、公的および民間資金による投資、世界中の政府支出、テクノロジーおよびサービスベンダーの研究開発費、ベンチャーキャピタリストやプライベート・エクイティ企業からの外部資金が含まれます。

過去数十年の画期的な技術と同様に、業界は技術を普及させ、大規模な採用を行うために数十億ドルを投資します。このような投資に最も近い例としては、量子コンピューティングが変革しようとしている技術である、古典的なコンピューティングが挙げられます。

IDCは、これらの投資により、現在の限られた量子コンピューティング機能が新世代の量子コンピューティングソリューションに置き換えられ、新しいユースケースと市場セグメントの開発が可能になり、競争上の優位性を得るための量子コンピューティングの採用を加速させると予想しています。その結果、量子コンピューティング市場では、予測期間後半に向かって支出が急増すると予測しています。

IDCは、2021年を量子コンピューティング業界における極めて重要な年と考えています。量子優位性に到達するための戦略的アプローチとして、ベンダーは量子コンピューティングロードマップを発表し、量子ビットスケーリングとエラー修正を改善する方法を強調し、政府、教育機関、民間企業とパートナーリングに行い、または民間企業と提携することにより新たな資金調達機会を得てフルスタックなアプローチを提供します。ほとんどのベンダーにとって、これらのアプローチには量子エコシステムのさらなる発展が含まれています。この傾向は、量子コンピューティングベンダーが量子優位性に向かって進歩し、企業が現在および新興の量子コンピューティング技術によって競争上の優位性を求めることで、2022年以降も続くと予測しています。

"多くの重大な問題では、古典的なコンピューティングは今後10年間で役目を終え、次世代のパフォーマンス集約型コンピューティングは量子コンピューティングに引き継がれるでしょう"と米国IDC performance intensive computingのグローバルリサーチリードであるピーター・ルッテンは述べています。

"量子コンピューティングの進歩は、最も複雑な問題に関連する長い進捗の道のりにおいて絶え間なく繰り返されます。組織は、量子コンピューティングのロードマップによって今、検証を開始する必要があります" と米国IDC Infrastructure Systems, Platforms, and Technology シニアリサーチアナリストのヘザー・ウェストは述べています。

IDCのレポート「Worldwide Quantum Computing Forecast, 2020-2027: An Imminent Disruption for the Next Decade (IDC #US48372921)」には量子コンピューティング(ハードウェア、ソフトウェア、クラウドその他のサービス)に関する2021年から2027年までの世界の支出の予測が報告されています。この予測の一部として、IDCはコアとなるQCaaSの支出と、QCaaSの利用に関連する支出を区別しています。このレポートでは、量子コンピューティング開発投資の動向、量子コンピューティングベンダーやクラウドサービスプロバイダーのドライバーや課題など、市場概況も提供しています。

このレポートは、量子コンピューティングリサーチプログラムの一部であり、エンドユーザーの採用動向、ベンダーに関する知見と戦略、量子コンピューティングのユースケースに焦点を当てた定性的および定量的調査も含まれています。IDCの量子コンピューティング調査は、主要な技術やエンドユーザーの投資、実装、導入戦略、ベンダーに関する知見、量子コンピューティングのユースケースなどを含むクラウドベースの量子コンピューティングに関する知見も提供します。

追加の情報は次のレポートに詳細が記載されています。

2021 Worldwide Quantum Technologies Use Case Report (IDC #US47325221), Follow the Yellow Brick Road: The Building Blocks of Quantum Computing (IDC #US47941721), Operation Inflection Point: Exploiting the Quantum Ecosystem to Become Quantum Ready (IDC #US47812321), IDC's Enterprise IT Infrastructure Survey, 1Q21: Insights on End-User IT Compute Infrastructure Priorities and Adoption of Quantum Computing (IDC #US47687021)



※本プレスリリースは2021年11月29日の米国IDC(マサチューセッツ州 ニーダム)による発表の日本語訳をベースとしてします。

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