17 May 2022

国内顧客データプラットフォーム(CDP)の市場動向を発表

Japan, 2022年5月17日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内顧客データプラットフォームの市場動向を発表しました。

IDCでは国内顧客データプラットフォーム(以下、CDP)を、IDCが定義するソフトウェア市場のうち、CRMアプリケーションの中のマーケティングキャンペーンアプリケーションおよびデータ管理ソフトウェアに含まれるデータインテグレーション/インテリジェンスソフトウェア、データベース管理システムに製品ごとにモデリングしている市場であると捉えており、コア機能として顧客データの取り込み/加工/統合/管理を行うソフトウェアおよびクラウドサービスであると定義しています。

COVID-19の感染拡大による非接触による行動様式の必要性と、ユーザー企業における業務継続手段として、過去2年間において顧客接点のデジタル化が浸透しました。一方で、ユーザー企業によるデジタルチャネルの拡大による顧客のデジタル化および、デジタルとリアル/商品種類/購買地域を最適に組み合わせていく顧客の行動様式(顧客のボーダレス化)が進んでおり、商品/サービス/価格/マーケティングメッセージだけでは競合他社との差別化を維持することが困難になりつつあります。また、ユーザー企業の業務遂行面においても、COVID-19感染拡大前よりも顕在化している少子高齢化による人手不足が継続していること、2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」への対応に迫られる中で、新たに設けたデジタルチャネルごとの情報を統合および活用して業務効率化を行い、増加した顧客データを同意内容に基づいて利用目的ごとにセキュアに保存する必要性が高まっています。このような環境下、過去2年に渡り顧客接点のデジタル化を拡大してきた企業において、対顧客に向けた差別化手段としての顧客データ統合/活用による顧客エクスペリエンスの向上、および業務効率化/顧客データのセキュアな活用手段として、顧客データを取り込み、加工、統合、管理し、目的に応じた活用状態にデータを保持するCDP(顧客データプラットフォーム)の必要性が高まるとIDCでは予測しています。2022年2月にIDCが実施したユーザー調査によると、国内ユーザー企業におけるCDPの導入/検討状況について、CDPを導入済みの企業は2割程度である一方で、導入を検討している企業は4割強に上り、中長期的なCDP市場の拡大が推察される結果となりました。

IDCではポストCOVID-19における企業の収益レジリエンシー向上において、顧客エクスペリエンス(以下CX)向上がより重要になると考えています。上述した調査において、CXが消費者の購買に及ぼす影響を調査したところ、CXは現在の購入だけでなく将来の購買においても高く、CXが企業の中長期的な収益レジリエンシーに関わることが判明しました。

IDCではCX向上を、顧客起点でビジネスを見直すことで顧客エクスペリエンスを高め収益レジリエンシーを強化するための企業方針や理念の一つと定義しています。この方針/理念を実現するために必要なCX向上施策および強化するべきポイントは、業態/業種/顧客接点のデジタル化の進展度合い/データ活用度などによって異なり、CX向上のために企業内で変革が必要な領域も、顧客接点に関わるマーケティング/販売/サポートなどフロントエンドに関わる業務だけでなく、CX提供に関わるバックエンドの業務プロセスや商品/サービスの企画/調達プロセスなど全社プロセスに関わる場合があると捉えています。CX向上を行う上で、CDPの活用は重要であり、CDPの適用範囲も企業における変革領域に応じて拡大するとIDCではみています。

現在、国内においてはCDP市場に参入するベンダーが拡大しており、今後も参入事業者の拡大やCDPを活用した企業のCX向上の取り組みが期待されます。こうした市場背景によって、IDCではCDPを検討中のユーザー企業およびそれを支援するITサプライヤーに向けて、国内におけるCDPを取り巻く環境変化、CDPの機能定義およびカテゴリ分類、ユーザーの利用動向の概要について調査、分析し、本調査レポートに記載しています。

IDC Japan株式会社 ソフトウェア&セキュリティ シニアマーケットアナリストの太田 早紀 は「今後CDPの活用を通じてユーザー企業が収益レジリエンシーを維持、拡大するために、ITサプライヤーはCDPの長期運用につながるCX向上のためのロードマップ作成支援、CDP活用を促進する連携ツールの提案、CDP活用した収益レジリエンシーを強化するためのデータ収集/活用支援を積極的に行うべきである」と分析しています。

今回の発表はIDCが発行した2022 年 国内 CDP 市場動向:収益レジリエンシー獲得のための CX/CDP 活用 にその詳細が報告されています。

(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)



<参考資料>

国内におけるCDP(Customer Data Platform)の導入状況

n=723

Source: IDC Japan, 5/2022

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