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Publication date: 02 Aug 2022

国内5Gネットワークインフラストラクチャ市場予測を発表

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Japan, 2022年8月2日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-3556-4760)は、国内5Gネットワークインフラストラクチャ市場予測を発表しました。

5G通信サービスは今後さらなる成長が期待されますが、設備投資は早くもピークを迎えようとしています。国内5Gネットワークインフラストラクチャ(*1)市場は、2022年まで成長を続け、市場規模は3,783億1,500万円に達する一方で、その後は緩やかに減少し、2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は2.5%と予測しています。

5Gネットワークインフラストラクチャの主要構成要素である5G RAN(Radio Access Network)と5G Coreを見ると、5G Coreは初期段階での投資が大きく、5G SA(5G Standalone)サービスが始まった2022年から2023年に集中するとみています。一方のRANは、5G基地局の展開速度は2023年以降低下するものの、5Gサービスエリア拡張は2026年にかけて続くため、投資の減少速度は5G Coreに比べると緩やかであると考えられます。その結果、2021年~2026年のCAGRは、5G Coreがマイナス13.0%であるのに対して、5G RANは1.8%とIDCでは予測しています。

5G RAN市場は、仮想化とオープン化という点でも高い関心を集めています。汎用サーバーを用いて仮想化したvCU(virtualized CU)/vDU(virtualized DU)は、国内でも2022年以降に導入が本格化すると見込んでおり、2026年にかけてその割合は高まると予測しています。また、2022年時点でオープンRANアーキテクチャに基づいた設備の配備がすでに進んでおり、2026年にかけてオープンRANが主流になると推測しています。

また、通信事業者向けルーターに関する2021年の実績と2022年以降の予測も発表しています。5G用ネットワーク投資の先行指標としての性格を持ち合わせている国内通信事業者向けルーター市場は、2021年には早くもピークを越え、コアとエッジを合わせたモバイルサービス向けルーター市場は、前年から6.9%減少しました。2022年以降は、モバイルバックホール向けエッジルーター需要の減少を、エッジやコア領域のルーター増強需要が支え、モバイルサービス向けルーター市場における2021年~2026年のCAGRは0.6%と予測しています。

持続的社会の実現に関心が高まる中で、通信事業者やネットワーク機器ベンダーも取り組みを進めています。「通信事業者の社会的責任の大きさからも、持続的社会の実現に対しては、一過性の取り組みではなく、事業活動そのものに組み込んで継続的に取り組まなければならない。たとえば、ネットワーク設計や運用において、これまで重視してきたネットワークの拡張性や信頼性、コスト効率性に加えて、ライフタイムに渡る温室効果ガスの排出量削減を設計のパラメーターとして組み込むことが求められる。ネットワーク機器の選定においても、省電力性能や省スペース性を重視することが新たな原則になる」とIDC Japan株式会社のグループディレクターである草野 賢一 は述べています。

今回の発表はIDCが発行した国内 5G ネットワークインフラストラクチャ市場予測、 2022 年~ 2026 年 にその詳細が報告されています。本調査レポートでは、国内5Gネットワークインフラストラクチャ市場に関する、2022年~2026年の予測と今後の展望を提供します。また、国内通信事業者向けルーターおよびイーサネットスイッチ市場に関する予測も提供しています。

(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)

*1 5Gサービス基盤に用いる5G RAN、5Gコアネットワーク、ルーター、イーサネットスイッチ、光伝送装置で構成される市場



<参考資料>

国内5Gネットワークインフラストラクチャ市場 支出額予測、2021年~2026年



Note: 5Gネットワークインフラストラクチャ市場は、5Gサービス基盤に用いる5G RAN、5Gコアネットワーク、ルーター、イーサネットスイッチ、光伝送装置で構成される

Source: IDC Japan, 8/2022



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