
09 Nov 2022
国内プライベートクラウド市場予測を発表
Japan, 2022年11月9日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内プライベートクラウド市場予測を発表しました。これによると2021年の国内プライベートクラウド市場は、前年比32.3%増の1兆2,163億円となりました。また、2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は20.4%で推移し、2026年の市場規模は2021年比約2.5倍の3兆711億円になるとIDCは予測しています。
2021年の国内プライベートクラウド市場は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響によって遅延となったシステム刷新/更新や新規プロジェクトの再開が見られました。同市場の市場規模(支出額ベース)は、前年比32.3%増の1兆2,163億円となりました。
国内市場では複数のクラウドを利用するマルチクラウドが一般化しており、これまで「安定運用」「過去資産(ソフトウェアやITスキル)の継承」を特徴として導入が進んできたプライベートクラウドに大きな変化が起きようとしています。具体的には、これまでのプライベートクラウドは、そのほとんどが個別システムの最適化を目的としたサイロ型での導入でしたが、マルチクラウドを構成する1つの配備モデルとして検討されるようになっています。さらには、マルチクラウド環境におけるプライベートクラウドでは、運用の一貫性を実現したハイブリッドクラウド志向が強まっています。すなわち、プライベートクラウドはサイロ型の導入から、マルチクラウド/ハイブリッドクラウドへと新しい時代を迎えようとしています。この背景には、「クラウドの導入促進から、同環境の最適化」と、「クラウドの導入目的がIT/業務の効率化から、デジタルトランスフォーメーション(DX)/データ駆動型ビジネスの促進」といった、ユーザー企業の取り組みの変化があります。
2022年以降の国内プライベートクラウド市場は、従来型ITからの移行(クラウドマイグレーション)とDX/データ駆動型ビジネスとしての導入/利用が両輪となり、高い成長を継続します。同市場の2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は20.4%で推移し、2026年の市場規模は2021年比約2.5倍の3兆711億円になるとIDCは予測しています。
現在、国内プライベートクラウド市場では、ユーザー企業のハイブリッドクラウド志向が高まっています。ベンダーは、「プライベートクラウド環境上で稼働するワークロードのクラウドネイティブ化や構築/運用の自動化を進めると同時に、新しいアーキテクチャに適合したセキュリティおよびガバナンスの強化を進める必要がある」と、IDC Japan ITサービスのリサーチディレクターである松本 聡 は述べています。
今回の発表はIDCが発行したレポート国内プライベートクラウド市場予測、 202 2 年~ 202 6 年 にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内プライベートクラウド市場の概況や動向を分析し、セグメント別に2022年~2026年の市場予測をまとめています。
(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)
<参考資料>
国内プライベートクラウド市場 支出額予測、2021年~2026年
Note: 2021年は実績値、2022年以降は予測
Source: IDC Japan, 11/2022