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Publication date: 01 Feb 2023

国内ホワイトボックススイッチ市場予測を発表

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Japan, 2023年2月1日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、ハードウェアとソフトウェアを分離して調達して構成するイーサネットスイッチであるホワイトボックススイッチについて、国内市場動向と予測を発表しました。

国内ホワイトボックススイッチ市場は、ホワイトボックススイッチの利用で先行しているメガクラウド事業者を中心に、クラウド事業者が同市場を引き続き牽引しています。市場全体にクラウド事業者が占める割合は、2021年は76.9%、2026年でも72.8%と中心的な役割を担うと予測しています。また、国内のクラウド事業者でも導入が始まっており、クラウドサービス提供の基盤として、拡張性とコスト効率の良さから、ホワイトボックススイッチの活用は定着しつつあると言えます。その結果、国内ホワイトボックススイッチ市場は、2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は26.8%と予測し、2026年の市場規模は261億3,600万円に達するとみています(図参照)。

また、クラウドサービス以外のWebサービスなどを提供するデータセンターや通信事業者のインフラストラクチャでもホワイトボックススイッチ市場の成長は続いています。今後の成長性の面ではこの2つが有望であり、2021年~2026年のCAGRはそれぞれ32.5%、32.9%と予測しています。クラウドサービスのネットワーク基盤と同様に、サービスの展開を迅速にかつコスト効率良く行うことは、Webサービス提供事業者や通信事業者のサービス提供基盤にも強く求められ、ホワイトボックススイッチを導入する動機は十分あるとIDCではみています。

データセンター向けイーサネットスイッチ市場も、メガクラウドを中心にクラウド事業者の積極的な投資が成長を牽引しています。2020年および2021年は、企業を中心にコロナ禍でオンプレミスデータセンターへの投資抑制が影響しマイナス成長に終わったものの、2022年以降再び成長基調に転じるとみています。その結果、国内データセンター向けイーサネットスイッチ市場は、2021年~2026年のCAGR 5.2%で成長を続けると予測しています。

クラウドシフトが進む中でメガクラウド事業者の存在感は、IT市場全体と同じくネットワーク機器市場でもこれまで以上に高まっています。一方で、企業のIT戦略においても、コロナ禍の混乱を抜け出し、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進やデジタルファーストの世界を見据えたITの変化/変革に向けた取り組みを始めています。このように「ITやデータセンターインフラストラクチャにおける「潮目」が変わり始めた今こそ、データセンター向けネットワーク機器ベンダー自身の戦略も再考すべきである。オンプレミスデータセンター向けソリューションのバリュープロポジション(価値提案)や、ネットワーク機器のハードウェアとソフトウェアを分離して調達して構成するNetwork Disaggregation戦略、さらにはハイパースケーラー向けビジネス機会について、今一度検討し直す時を迎えている」とIDC Japan株式会社 Infrastructure & Devices のグループディレクターである草野 賢一 は述べています。

今回の発表はIDCが発行したレポート国内データセンター向けイーサネットスイッチ/ホワイトボックススイッチ市場予測、 2022 年~ 2026 年 にその詳細が報告されています。本調査レポートは、データセンター向けイーサネットスイッチ市場およびホワイトボックススイッチ市場に関して、現在の市場動向に関する分析と共に2022年~2026年の市場予測と展望を提供します。

(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)



<参考資料>

国内ホワイトボックススイッチ市場 支出額予測、2019年~2026年

Note: ホワイトボックススイッチハードウェアとNetwork OSの合計値

Source: IDC Japan, 2/2023



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