Publication date: 11 May 2023
WANサービスのオプションにおけるクラウド連携やリモートアクセス機能へのニーズが拡大
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Japan, 2023年5月11日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内企業500社を対象に実施した「2022年 企業ネットワークサービス利用動向調査」におけるWANに関する調査結果を発表しました。本調査では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のWAN利用への影響、WAN種別ごとの利用状況の差異、インターネットやデータセンターおよびクラウドの利用状況、SD-WAN(Software-Defined Wide Area Network)の利用状況などについて調査しています。
今回の調査では、WANの利用企業は、WANのオプション機能について、インターネット境界のファイアウォール機能やリモートアクセス機能を有用であると考えていることが分かりました。WANのオプション機能について、最も有用であると思われる項目についてみると、「インターネット境界のファイアウォール機能」の回答割合が最も高く20%を超えており、「リモートアクセス機能」が15%程度で続いています。在宅勤務の広がりに伴い、WANのユーザー企業は、オプション機能にも、在宅勤務環境の構築に役立つ機能を求めています。
多くの企業で、将来的にネットワーク設計におけるクラウドの比重を高めていくことが分かりました。企業ネットワークのインターネットの接続経路として、現状では「自社データセンターに設置したゲートウェイ経由」である企業の割合が最も高く4割を超えているものの、この割合は3年後の想定では3割以下となっています。一方で「クラウド事業者が提供するゲートウェイ経由」とする企業の割合が、3年後の想定で35%を超えており、他の接続形態と比べ最も高くなっています。
また、企業がSD-WANを選定する際、管理機能の使いやすさや、クラウド事業者などのSD-WAN連携機能のサポートを重視していることが分かりました。最も重視しているSD-WANの選定基準をみると、「管理機能(コントロールパネル)の使いやすさ」の回答割合が最も高く、続いて「クラウド事業者やデータセンター事業者が提供するSD-WAN連携機能をサポートしていること」が2番目に高くなっています。
「在宅勤務の拡大などの働き方の変化や、企業システムのクラウドシフトに伴い、企業はWANサービスやSD-WANに、在宅勤務用のシステムとの親和性やクラウドサービスとの連携のしやすさを求めている。こうしたWAN設計における潮流を捉え、通信事業者やシステムインテグレーターは、WANのインターネットゲートウェイやリモートアクセス機能の強化や、SD-WANのクラウド連携機能の訴求に重点を置くべきである」とIDC Japan株式会社 Infrastructure & Devicesの リサーチマネージャーである山下 頼行 は述べています。
今回の発表はIDCが発行した 「2023 年 国内ネットワークサービス市場 企業ユーザー調査: WAN 編 」にその詳細が報告されています。本調査レポートは、IoT(Internet of Things)とネットワークの現状や、次世代通信規格/未来のサービスの利用意向についても分析しています。
(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)
<参考資料>
WANのオプション機能
Q. WANのオプション機能として有用であると思われるものは何ですか?
Source: IDC Japan, 5/2023