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Publication date: 22 Jun 2023

2023年第1四半期の国内携帯電話/スマートフォン市場実績値を発表

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Japan, 2023年6月22日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の2023年第1四半期(1~3月)の出荷台数を発表しました。

2023年第1四半期における国内市場の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の合計出荷台数は、前年同期比23.6%減の775万台となりました。また、スマートフォンの出荷は759万台(前年同期比23.7%減)となりました。OS別では、iOSが前年同期比13.1%減となる417万台、Android系が同33.6%減となる342万台となりました。

経済環境の悪化により世界的に需要が減退し、在庫過剰となっていますが、国内でも同様に各通信キャリアで在庫が溜まっている状況です。そのため当該四半期においても在庫調整が進められている状況が続いており、前年同期比で大幅減となりました。

OS別で見ると、iPhoneは前年同期比10%超の落ち込みとなりましたが、昨年の出荷が好調であったことも影響しており、出荷量で見た場合は決して悪くない結果です。ただ、最近のiPhoneの販売傾向は、ディスカウントされた型落ちモデルや、ストレージサイズが小さい比較的安価なモデルに偏っています。iPhoneは世界的には256GBモデルが主流となりつつありますが、日本は128GBと64GBのモデルで出荷の8割を超える状況であり世界的なトレンドとは異なっています。次いでAndroidはキャリアによる在庫調整の影響を大きく受けました。また出荷の中身も低価格モデルが中心です。ストレージサイズもiPhone同様に世界のトレンドから外れており、未だに出荷の中心は64GBモデルです。

当該四半期をベンダー別で見ると、アップルは53.8%でトップです。前年同期比で6.5ポイント上昇しました。2位は100万台を出荷したシャープ(シェア12.9%)、3位は63万台を出荷したFCNT(同8.1%)、4位に58万台出荷の京セラ(同7.5%)、5位は45万台出荷のサムスン(同5.9%)となりました。

「2023年第1四半期は前年同期比大幅減となったが、昨年が好調だった反動であることから、出荷量で見ると悪い状況ではない。しかし、出荷の中心はローエンドモデルやストレージサイズの小さい低スペックモデルである。このような出荷状況が続けば、ベンダーの収益性が悪化するだけでなく、スマートフォンを通したサービスやアプリケーションの展開にも影響を与えることが想定される。我々の生活におけるスマートフォンの重要性は高まっているが、その流れに日本は取り残されることになるかもしれない」とIDC Japan株式会社 Consumer Devices Data&Analyticsのマーケットアナリストである井辺 将史 はコメントしています。

今回の発表はIDCが発行した「Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker 2023Q1」にその詳細が報告されています。

(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)



<参考資料1>

2023年第1四半期 国内携帯電話市場 出荷台数 ベンダー別 シェア

※従来型携帯電話を含む

Source: IDC Japan, 6/2023



<参考資料2>

2023年第1四半期 国内スマートフォン市場 出荷台数 ベンダー別 シェア

※従来型携帯電話は含まない

※OSにAndroid系を採用している折り畳み式携帯電話もスマートフォンに含む

Source: IDC Japan, 6/2023





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