
Publication date: 12 Jul 2023
2023年はIT投資が拡大、ITインフラのクラウド移行からモダナイゼーションが重要なフェーズへ
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Japan, 2023年7月12日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内企業のIT投資動向および基幹システムの稼働環境動向などに関する調査結果を発表しました。これによると、2023年はIT投資の拡大が見込まれるとともに、基幹システムにおけるアプリケーションのモダナイゼーションが重要なフェーズとなる見通しであることが分かりました。
IDCでは2023年4月に、国内企業のCIOや情報システム部門長、それに準じる管理者を対象に、国内企業のIT投資動向と併せて、基幹システムの稼働環境動向などについて調査しました。
本調査レポートによると、2022年は、IT投資が減少した企業の割合が、増加した企業の割合を上回っていましたが、2023年は、IT投資を増加させる計画である企業の割合が、減少させる計画である企業の割合を約9ポイント上回っています(図1)。また、IT投資の増加理由の上位3項目は「ビジネス規模の拡大」「新規システム開発の増加」「経済状況」となっています。
基幹システムの稼働環境に関する調査では、現状では、基幹システムのインフラストラクチャ(インフラ)の約57%がクラウド、モダナイズされたアプリケーションの割合は約27%となっています。3年後は、インフラのクラウド移行およびアプリケーションのモダナイゼーションいずれも進展しますが、特にアプリケーションのモダナイゼーションが進む見通しとなっています(図2)。
これらの結果から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大の収束による国内外の経済活動の正常化に加え、半導体/部材不足の緩やかな解消も相まって、2023年は国内企業におけるIT投資の拡大が見込まれます。また、国内企業においては老朽システムからの脱却、とりわけモダナイゼーションに向けた取り組みが加速するとIDCではみています。IDC Japan株式会社 Software & Services マーケットアナリストである村松 大 は、「今後、基幹システムにおいてはインフラのクラウド移行からモダナイゼーションが重要なフェーズとなるであろう。その際、サービスベンダーにおいては、顧客のデジタルビジネスイニシアティブとの統合までスコープを拡げた支援を行うことが、顧客とベンダー双方の競争優位性を高めるうえで重要となる」と述べています。
今回の発表はIDCが発行したレポート2023 年 国内 CIO 調査 IT サービス/アウトソーシング利用実態 にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内企業のIT投資動向、基幹システムの稼働環境動向、システムの内製動向、デジタルビジネス化とCIO、ITリーダーの役割に関する調査結果を分析しています。
(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)
<参考資料>
図1:2022年度(実績)、2023年度(計画)における年間IT予算の増減
Q. 2022年度および2023年度の年間IT予算の増減はどのくらいでしたか?
Note: 「分からない」という回答を除く
Source: IDC Japan, 7/2023
図2: 基幹システムの稼働環境(現状および3年後の見通し)
Q. 基幹システムの稼働環境について、現状と3年後の見通しを教えてください。
Notes:
- 自社の基幹システムを選択肢から1つ選び、当該システムの稼働環境を選択する設問、基幹システムが「存在しない」という回答を除く
- 基幹システムが複数ある場合、あるいは複数業務を統合したものである場合、最も重要と考えられる業務機能について回答
Source: IDC Japan, 7/2023