Publication date: 30 Sep 2024
国内SD-WAN市場予測を発表~企業変革を支えるデジタルインフラとして活用が進展~
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Japan, 2024年9月30日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内SD-WAN(Software-Defined Wide Area Network)市場予測を発表しました。これによると、2023年の国内SD-WAN市場は前年から20.6%成長し、市場規模(支出額ベース)は147億9,000万円となりました。2023年~2028年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は11.2%で推移し、2028年の市場規模は2023年比で約1.7倍の251億1,500万円と予測しています。なお、SD-WAN市場には、SD-WAN関連のハードウェアおよびソフトウェアからなるインフラストラクチャ、マネージドサービス、プロフェッショナルサービスを含みます。
2023年の国内SD-WAN市場では、WANトラフィックの増加に対応するため、企業がSD-WANを用いたローカルブレイクアウトをポイントソリューションとして導入する動きが続いており、顧客基盤の拡大が見られました。加えて注目すべきは、特に大企業において、クラウドマイグレーションの促進やセキュリティ態勢の強化、運用の効率化を目的とする、SD-WANのさらなる活用が進展していることです。こうした企業は、SD-WANのポテンシャルを引き出すことでITインフラをいっそう高度化し、デジタル戦略の実行や競争優位性の確立を推し進めています。さらに、ハイブリッドワークの定着を目指す企業では、SD-WANとクラウド型セキュリティを組み合わせたSASE(Secure Access Service Edge)のフレームワークに基づくWANの見直しも進展しています。
2024年以降の国内SD-WAN市場は、クラウドマイグレーションやデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に伴うトラフィックの増加や、デバイスやサーバー、クラウドといったネットワークエンティティ間の接続の非効率性、運用負担の増加に対処するためのWANの見直しが、市場の成長を牽引すると予測します。また、SMB(Small and Medium-sized Business:中堅中小企業)では、社内に十分なIT人材リソースを持たない場合が多く、セキュリティ対策の強化への負担が高まっています。このため、ネットワークの設定変更だけでなくセキュリティの運用も提供範囲とするマネージドサービスを選択する傾向が強まるとみています。
IDC Japan株式会社 Infrastructure & Devicesのシニアリサーチアナリストである水上 貴博 は、「ポイントソリューションとしてのローカルブレイクアウトが、大企業からSMBまで幅広い企業のSD-WAN採用の契機となる一方、先進的な企業はSD-WANを用いたデジタルファースト時代のネットワークの構築へと着実に歩みを進めている。テクノロジーベンダーやインテグレーター、通信事業者は、SD-WANの新規採用を検討する企業や、ローカルブレイクアウトを契機としてSD-WANを採用した企業に対して、先進的な企業の成功事例とそこに至る道筋を示すことが、今後のビジネスの拡大において重要となる」と分析しています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内 SD-WAN 市場予測、 2024 年~ 2028 年 」にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内SD-WAN市場の概況や動向を分析し、インフラストラクチャ、マネージドサービス、プロフェッショナルサービスの市場規模予測と、テクノロジーベンダーおよびサービス事業者への提言をまとめています。
レポートの詳細についてはIDC Japan(報道関係者様 、左記以外の皆様 )へお問い合わせください。
<参考資料>
国内SD-WAN市場 支出額予測、2023年~2028年