2024年上半期の国内ソフトウェア市場は前年比10.8％増 ～IDC Worldwide Semiannual Software Tracker を発行～

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Japan, 2024年11月28日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社（所在地：東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長：村橋俊介、Tel代表：03-6897-3812）は、最新の国内ソフトウェア市場の実績と予測を発表しました。

IDCでは、ソフトウェア（パブリッククラウドサービスを含む）市場を「アプリケーション市場」「アプリケーション開発／デプロイメント市場」「システムインフラストラクチャソフトウェア市場」の3大分類市場、20の中分類市場、および79の機能市場に分類し、国内市場を含むグローバルなベンダー売上額および市場予測を「IDC Worldwide Semiannual Software Tracker 」として提供しています。2024年11月に発行した本データ製品では、ソフトウェア市場のグローバル売上額は2024年上半期（2024年1月～6月）に前年比13.1％増の5,224億米ドルとなりました。一方、国内ソフトウェア市場は前年比10.8％増の2兆5,498億4,400万円になったと推定しています。

IDCでは2024年上半期の国内ソフトウェア市場は、企業のDX推進によるソフトウェアツールを活用した業務効率化要求、アプリケーションのAI組み込み／AIプラットフォーム連携やサイバーセキュリティ対策の増加などによって国内企業のソフトウェア投資を押し上げ、好調に推移したとみています。特にAIを活用した顧客エクスペリエンス（CX）向上のためのアプリケーション／AIプラットフォーム、AIを活用したビジネス分析、サイバーセキュリティ／ガバナンス対策のためのソフトウェア投資が2024年上半期に成長しソフトウェア市場を牽引しました。またソフトウェア市場の中でパブリッククラウドサービス売上は2024年上半期では前年同期比20.0％増の1兆792億円9,100万円と高い成長を維持し、初めて半期で1兆円を超える規模となり、全ソフトウェア市場の42.3％を占める市場に成長しました。

2024年上半期のソフトウェア大分類市場のトレンドは以下のように推移しました。

• アプリケーション開発／デプロイメント市場：前年比15.1％増、6,690億7,400万円、AIプラットフォーム市場は生成AIによる市場押し上げ効果があり高成長を継続（前年比68.3％増）、アナリティクス／BI市場（同18.8％増）、データベース／データレイクなどを含むデータ管理市場（同6.3％増）など、AI向けデータやAIを活用したデータ分析などが成長を牽引しました。
• アプリケーション市場： 前年比10.7％増、1兆929億3,100万円、デジタルCX向上に向けたCRM市場（同15.1％増）、コンテンツワークフロー管理市場（同13.7％増）、および業務アプリケーションの更改需要によるERM市場（同8.6％増）が成長を牽引しました。アプリケーション市場においてもAIの組み込みやAIプラットフォーム連携による業務の効率化／高度化が促進要因となりました。
• システムインフラストラクチャソフトウェア市場： 前年比7.5％増、7,878億3,900万円、特にサイバーセキュリティ対策／デジタルトラスト向上に向けたセキュリティソフトウェア市場（同11.2％）が高成長となりました。AIによる攻撃の検知／対策や復旧および継続的なセキュリティ運用、セキュリティインテリジェンスなどが市場を牽引しました。

IDCでは企業での生成AIを含むアプリケーションへのAI組み込み／AIプラットフォーム連携やデジタルCXの高度化、企業ITシステムのモダナイゼーション、サイバーセキュリティ対策に向けたソフトウェア投資が2024年下半期以降も継続し、国内ソフトウェア市場は2023年～2028年の年間平均成長率（Compound Annual Growth Rate：CAGR）は10.7％で成長し、2028年に7兆9,104億円に達すると予測しています。各ソフトウェア大分類市場の2023年～2028年のCAGRは、アプリケーション開発／デプロイメント市場は17.6％、アプリケーション市場は7.8％、システムインフラストラクチャソフトウェア市場は8.1％になるとIDCではみています。

IDC Japan株式会社 のSoftware/Service Solutionsシニアリサーチディレクター 眞鍋 敬 は「2024年上半期は国内では災害や大規模セキュリティインシデント、記録的円安などが起こり、海外では地政学的リスクの増加など、国内IT市場に影響を及ぼす事象が多数発生した。しかし、国内ソフトウェア市場はデジタル社会インフラシステムやデジタルビジネスを推進する国内企業／団体による業務効率化／高度化やITシステムモダナイゼーションへのソフトウェア投資が促進要因になり堅調に推移した。特にAIの活用とこれに伴うデータ管理の重要性が国内IT市場内で注目されたことは、ソフトェア市場を牽引する最大の要因となったと考えられる。一方、AIとデータの活用にはセキュリティやESG（環境／社会／ガバナンス）へのリスクも顕在化しているため、ITユーザー企業はこれらに留意しつつデジタル競争力強化を行っていくことが望ましい」と述べています。

今回の発表はIDCが2024年11月に発行した「IDC Worldwide Semiannual Software Tracker 」にその詳細が報告されています。本データ製品は日本を含むグローバルな9つの地域におけるソフトウェア／パブリッククラウドサービス市場の2024年上半期までのベンダー売上額実績と2024年～2028年の市場予測を提供しています。

（製品の詳細についてはIDC Japan（報道関係者様 、左記以外の皆様 ）へお問い合わせください）

＜参考資料＞

国内ソフトウェア市場予測、2023年～2028年（単位：億円）

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