IDC Japan, 2025年12月10日– IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社（所在地：東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号渋谷スクランブルスクエア39F、代表取締役社長：村橋俊介、Tel代表：03-6897-3812）は、国内ビジネスコンサルティング市場予測を発表しました。これによると2025年の同市場は前年比11.2％増の2桁成長となる見込みです。国内ビジネスコンサルティング市場は、2024年に支出額ベースで前年比10.8％増の7,987億円になりました。同市場では、ビジネスのモダナイズを図る国内大企業によるコンサルティング需要が継続していることに加え、官公庁や自治体からの需要も拡大しました。 企業のAI導入と活用が進む中で、戦略策定支援からユースケース開発、業務変革やガバナンス体制の構築といった案件が拡大しており、サービスセグメント別に見ると、AI人材の育成やリスキルを含む案件の増加によって組織／変革コンサルティングが最高の成長率となりました。産業分野別では官公庁／自治体の大型案件や業務標準化支援の需要が牽引し、政府／公共分野が最高の成長率を記録しました。
2025年以降の同市場は、引き続き国内企業のビジネスのモダナイズとAI適応に向けた業務変革や、AIを活用した新たな価値創出の支援に向けた需要が牽引し、高成長が継続するとIDCではみています。エージェンティックAIへの進化が企業全体の自律化を進めるビジネス変革の需要を生むほか、AIやソフトウェアアセットを用いたコンサルティング業務の生産性向上、サービス単価の上昇などが市場拡大に貢献するとみられます。2024年～2029年の同市場はCAGR（年間平均成長率）9.9％で成長を継続し、2029年の同市場は1兆2,832億円に達するとIDCでは予測しています。
ただし、市場成長の最大の阻害要因となっているデリバリー人材の不足は解消されておらず、また、顧客とのエンゲージメントモデルの多様化（JVや成果ベース契約など）が進む中で、これらが市場成長の阻害要因となる可能性もあります。IDC Japan Software & Services シニアリサーチマネージャーの植村 卓弥は「国内ビジネスコンサルティング市場は、従来ビジネスのモダナイズに向けた変革支援の需要が牽引し、企業によるAI導入の加速はこれを後押ししている。今後のエージェンティックAIへの進化は、経営の意思決定から部門業務までの企業全体の自律化やAI駆動型ビジネスへの取り組みを促進し、国内ビジネスコンサルティング市場の成長を牽引する。一方で、コンサルティングデリバリーの在り方や顧客とのエンゲージメントモデル自体を破壊的に変革するであろう」と述べています。
今回の発表はIDCが発行した「 国内ビジネスコンサルティング市場予測、2025年～2029年 」（IDC #JPJ52154925、2025年12月発行）にその詳細が報告されています。本調査レポートは、IDCが定める国内ビジネスコンサルティング市場の概況や動向を分析し、サービスセグメント（戦略、財務／経理、業務改善、組織／変革、GRCその他）および産業分野別にまとめたものです。（レポートの詳細についてはIDC Japanへお問い合わせください）
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