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Publication date: 06 Jul 2023

情報システム子会社の現状/今後に関する調査結果を発表

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Japan, 2023年7月6日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内企業の情報システム子会社に関する調査結果を発表しました。これによると、情報システム子会社自身、その親会社とも、情報システム子会社における人材不足や新規テクノロジーの対応遅れなどを課題として認識していることがわかりました。

国内の大手企業は、1990年前後からテクノロジーの専門性を高めるためなどの理由で、自社の情報システム/ITの開発、運用を専門に行ういわゆる「情報システム子会社」を設立しました。情報システム子会社は長年にわたりこれら企業のITを支えてきましたが、デジタルトランスフォーメーション(DX)、デジタルビジネスの時代を迎え、期待される役割も変化しています。その中で、情報システム子会社のベンダーなどへの売却を行う企業もある一方、逆に親会社に吸収合併することでデジタルビジネスの強化を図る企業も見られます。情報システム子会社は、今変革期を迎えていると言えます。

こういった背景の中、IDCは情報システム子会社を持つ企業(親会社)、および情報システム子会社双方に対して、アンケートおよび直接取材を行い、情報システム子会社の現状課題と今後についての調査を行いました。これによると、親会社、子会社とも、その課題について「人材不足」が1位になったものの、その回答率は子会社が親会社を上回りました。人材不足が課題であるという共通認識はあるものの、その深刻さについては管理する側と現場では違いが見られます。一方、「親会社ビジネスのへの対応能力」については、子会社は課題と考えている割合が低いものの、親会社では「人材不足」に次いで2番目に多い回答となるなど、ここでもサービスを提供する側と受ける側で認識が異なることがわかりました。

また、今回取材を行った親会社の中には、デジタルビジネス時代の到来を見据え、情報システム子会社を本社に吸収合併するとともに、新たにデジタルビジネスの子会社を設立した企業もありました。一方で、親会社IT部門や事業部門とともにワーキンググループを作り、親会社のITやビジネス変革に取り組む情報システム子会社も存在しています。

デジタルテクノロジー利用の巧拙が企業の競争力を左右する今日、親会社の戦略に従って情報システム子会社の再編を行うケースは増えるとみられます。「情報システム子会社の吸収、売却、戦略転換といった戦略的なオプションはさまざま存在するが、その意思決定をする前に親子間の協業と相互理解を進めることが必要である。その中で、親会社、子会社とも自社の戦略や能力を客観的に理解/評価し、何を強化すべきか、何を捨てるべきかを考えたうえで、最適な意思決定を行わなくてはならない」と、IDC Japan株式会社グループバイスプレジデントおよびチーフリサーチアナリストの寄藤幸治 は述べています。

今回の発表はIDCが発行したレポート「2023 年 国内企業の情報システム子会社戦略:事業会社の視点から 」および「2023 年 国内企業の情報システム子会社戦略:情報システム子会社の視点から 」にその詳細が報告されています。これらのレポートでは、情報システム子会社の現状と将来について、親会社、子会社それぞれの視点から、アンケート調査結果と取材結果を基に分析しています。

(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)



<参考資料>

情報システム子会社の課題:親会社、子会社それぞれの視点から

Note: 複数回答

Source: IDC Japan, 7/2023





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