May 29, 2025

国内IT市場産業分野別/従業員規模別/地域別 2025年最新予測を発表 ~今後、米国関税政策によるIT支出への影響も~

Japan, 2025年5月29日 – IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号、代表取締役社長:村橋 俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内IT市場 産業分野別/従業員規模別/地域別最新予測データを発表しました。2025年の国内IT市場規模は、前年比9.7%増の27兆8,953億円、2024年~2029年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は6.4%、2029年の国内IT市場規模は34兆6,954億円と予測しています。

国内企業では、原材料価格高騰、人件費高騰によって一部の産業分野の企業で業績が低迷しているものの、各産業分野の多くの企業、ならびに官公庁、教育機関などで生産性向上、または事業成長を図るためにデジタル化、およびデジタルビジネスの取り組みが本格化しています。特に大企業、中堅企業を中心にデジタル化、およびデジタルビジネスの推進と並行して、既存の基幹システムの抜本的見直し、レガシーシステムのモダナイゼーションを目的とした案件が拡大しています。加えて、2025年10月に「Windows 10」のサポート終了が予定されることから、駆け込み需要によって2025年のPC市場は大幅に拡大を見込んでいます。したがって、2025年の国内IT市場は、2024年に引き続き高い成長率を予測しています。

市場環境が順調に推移する一方で、2025年4月に米国政権において、日本を含む世界主要国に対する新たな関税政策の実施が発表されました。本調査レポートを作成した2025年4月末時点では一部の国を除き、高額の関税は90日間停止されており、米国と各国間で交渉が行われていることから、今回発表の予測データではこの「米国関税政策」の日本での影響は比較的小さく、多くの企業でデジタル化、デジタルビジネス推進に向けてのIT支出は継続すると想定しています。ただし、既に製造業など一部の企業では円ドル為替相場の変動、サプライチェーン見直しが余儀なくされるため、一部企業ではIT支出の抑制が迫られています。また「米国関税政策」の動向によって、今後の国内経済にも大きな影響が及ぶことが予測され、製造業を中心に多くの企業での業績の悪化し、IT支出が抑制される可能性があります。

産業分野別でみた場合、既に触れたように各産業分野の企業でデジタル化、およびデジタルサービスの推進への取り組みが本格化しています。その中でも観光、インバウンド再開に伴ってサービス業の多くの企業は、業績が好調な一方で、人材不足が深刻化していることからデジタル化による生産性向上や顧客エクスペリエンス向上を目的としたIT支出が拡大しています。また、情報サービス業に含まれるデータセンター事業者において、データセンターの新設、増設を目的とした投資が継続しています。公的部門において、官公庁では、「デジタルガバメント」政策によって既存システムの刷新、クラウドシフト、業務のデジタル化が継続している他、教育機関ではGIGAスクール政策に伴うPCの更新需要が2025年も継続することから、これらの産業分野でIT支出は高い成長率を見込んでいます。

従業員規模別で見た場合、多くのSMB(Small and Medium Business:中堅中小企業、従業員規模999人以下と定義)で2024年までの「インボイス制度」「電子帳簿保存法対応」などの規制対応を契機として、既存システムのクラウドシフト、ペーパーレス化を含むデジタル化の取り組みが本格化しています。加えて、2025年10月に予定されるPCの「Windows 10」のサポート終了に対応した駆け込み需要もあることから、小規模企業を含めてプラス成長を予測しています。

地域別に見た場合、各地域においてIT支出がプラス成長となりますが、特に大都市圏(関東地方(東京都を除く)、東京都、東海地方、近畿地方)は高い成長率を見込んでいます。一方で大都市圏以外の地域(北海道/東北地方、北陸/甲信越地方、中国/四国地方、九州/沖縄地方)の中でも主要都市での大規模開発、または大規模半導体生産拠点の設置を契機に積極的な投資が開始している九州/沖縄地方、北海道/東北地方では堅調な拡大を予測しています。ただし、その他の大都市圏以外の地域では、人口減少が顕著で、かつ経営体力の乏しいSMBの多いことから、2025年のIT支出も比較的小幅なプラス成長に留まるとみています。

これまで多くの企業ではデジタル化、デジタルビジネス施策は、経済環境に関係なく高い優先度で進められていますが、今回の国内外での米国関税政策を契機とした国内外での経済減速に際して、IT支出の見直しが余儀なくされるとみています。したがって、IDC Japan株式会社 Verticals & Cross Technologiesのシニアリサーチマネージャーの市村 仁 は、「ITサプライヤーは、今後ユーザー企業のIT支出動向が変調することを見据えて、ユーザー企業のデジタル化支援体制の強化を行う必要がある」と分析しています。

今回の発表はIDCが発行したレポート「国内 IT 市場 産業分野別/従業員規模別/年商規模別/地域別予測、 2025 年~ 2029 年 」にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内IT市場に関して、2023年~2024年の実績、並びに2025年~2029年の予測を産業分野別21区分、従業員規模別5区分ならびに年商規模別4区分で提供しています。また、本レポートより地域別8区分データも合わせてご提供しています。なお、今回ご提供レポートでは、「米国関税政策」とそれに伴う国内外の経済減速が深刻化した場合を想定した「Downside Scenario(下振れシナリオ)」での国内IT市場予測(参考値)もご提供しています。

レポートの詳細についてはIDC Japan(報道関係者様左記以外の皆様 )へお問い合わせください。

<参考資料>

国内IT市場 産業分野別 従業員規模別 地域別 前年比成長率予測: 2025年

IDC イベント/ウェビナー情報

2025年5月29日オンラインで開催。最新のIDCのIT市場データから、日本国内でのIT支出の現状と予測、および米政府による関税政策の国内企業のIT投資意欲への影響について解説します。

2025年6月11日日経ホールで開催。「『AIワールド』に向けたビジネスの変革」テーマにIDCアナリストの幅広い調査に基づくインサイトに加え、本年では特にAIがどのように産業を変革してビジネス戦略を再構築していくのかを、現実に則した視点で紹介します。

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