TOKYO, 2026年3月17日 – IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア39F、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内IT市場の中でも比較的低い成長率に留まる大都市圏以外の地域(北海道/東北地方、北陸/甲信越地方、中国/四国地方、九州/沖縄地方)に焦点を絞り、そのIT支出動向の分析と、その地域経済を牽引する主要ユーザーである地域金融機関、地方自治体のIT支出の展望を発表しました。また、地域金融機関、地方自治体が推進する地方創生政策の最新動向についても分析しています。
国内IT市場を地域別で見た場合、2025年はPC更新需要などもあり、各地域で高い成長率となりました。しかし、2026年はPC更新需要の反動、地域経済の停滞などの影響もあり大都市圏以外の地域ではIT支出は減速し、一部の地域ではマイナス成長を予測しています。その中でも地域金融機関(地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農林漁業協同組合の信用事業など)で見た場合、IT支出は堅調に拡大を見込んでいます。これは、大都市圏以外の地域を含む地方銀行で共同化された勘定系システムの刷新、オープン化プロジェクトが、複数ベンダーで本格化していることが主な要因であり、加えて多くの地域金融機関では生産性向上を目的としたデジタル化、収益拡大を目的としたデジタルチャネルの拡充が積極的に行われています。また、顧客企業の経営支援を目的としたITソリューションの提供、デジタル化支援、または地方創生を目的とした非金融事業の展開も開始されています。

地方自治体では、2025年度(会計年度)が期限となり全国規模で推進されるガバメントクラウド化、および自治体における基幹業務システムの標準システムへの移行対応が行われたことから、2025年までの各地域のIT支出はプラス成長となりました。2026年は自治体の標準システム移行対応が概ね終息に向かうことからIT支出は多くの地域で減速するとみていますが、大都市圏の政令指定都市を中心にシステム移行に遅れを生じる自治体が見込まれることから、2026年度の大都市圏の地方自治体におけるIT支出はプラス成長を維持すると予測しています。その他、都道府県、政令指定都市、中核市レベルではAIを活用した住民コミュニケーションサービスの高度化に加えて、生産性向上の取り組みが行われています。
特に大都市圏以外の地域の地域金融機関、地方自治体の事業計画、IT支出予算に大きな影響を及ぼすものとして政府が推進する地方創生政策が挙げられます。旧石破政権では「地方創生2.0」として推進していましたが、2025年10月に発足した高市政権では、「地域未来戦略」を発表しています。これは地域経済を成長させ、国民生活の安全安心を維持するために「地域ごとの産業クラスター」の整備を図ると共に「地場産業の付加価値向上と販路開拓支援」を重点ポイントとして挙げており、これまでの地方創生政策を一部引き継ぎながらも方針を大きく変更しています。
既に地域金融機関、地方自治体共に地域企業、住民に対して地方創生支援施策を積極的に行っていますが、上記に挙げた高市政権の「地域未来戦略」により、地域企業向け経営支援施策、または地域住民向けの公共サービスの向上/利便性向上、社会インフラ維持、ならびに防災対策などの安全安心対策強化がさらに加速するとみています。特に地域企業、住民の利便性向上、生産性向上を図るためにはデジタル化促進が必須であり、地域金融機関、地方自治体共に自身を含めたデジタル化が求められるとみています。
高市政権の地方創生政策(「地域未来戦略」)では、これまでの政権とは異なり経済活性化が最優先項目として挙げられています。特に企業誘致、地場企業支援が強化される方針であることから、地域のIT市場には好影響が見込まれます。ただし、地方自治体、地域金融機関など地方創生を担っていた企業/団体は、今後具体化する施策に沿って、現在推進する地方創生の各取り組みの優先度の見直しが余儀なくされる可能性もあります。したがって、IDC Japan株式会社Software, Services & IT Spending のシニアリサーチマネージャーの市村 仁は、「高市政権では経済活性化が最優先項目として挙げられていることから、地域のIT市場には好影響が見込まれる。ITサプライヤーは、高市政権の方針を考慮した上で新たに求められる地方創生施策に関して支援を行う必要がある。」と分析しています。
今回の発表はIDCが発行したレポートに「2026年 国内IT市場 地域金融機関と地方自治体におけるIT支出動向」(JPJ53023526、2026年2月発行)その詳細が報告されています。本レポートでは、国内IT市場に関して、2023年~2025年の実績(2025年は推計値)、並びに2026年~2029年の予測を地域別8区分/従業員規模別2区分を提供している他、地域金融機関、地方自治体の詳細の業態別、地域別のIT支出動向も併せて提供しております。更に、2025年10月に成立した高市政権における地方創生政策(「地域未来戦略」)の最新動向と地域金融機関、地方自治体への影響を併せて分析しています。
(レポートの詳細についてはIDC Japanへお問い合わせください)
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