Japan, 2025年12月16日 – IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目24番12号、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、最新の国内ソフトウェア市場の実績と予測を発表しました。
IDCでは、ソフトウェア(パブリッククラウドサービスを含む)市場を3の大分類市場、20の中分類市場、および79の機能市場に分類し、国内市場を含むグローバルなベンダー売上額および市場予測を「IDC Worldwide Semiannual Software Tracker」として提供しています。2025年11月に発行した本レポートでは、ソフトウェア市場のグローバル売上額は2025年上半期(2025年1月~6月)に前年比14.4%増の6,108億米ドルとなりました。一方、国内ソフトウェア市場は前年比11.7%増の2兆9,465億円になったと推定しています。

IDCでは2025年上半期の国内ソフトウェア市場は、企業におけるAI活用、アプリケーションのモダナイゼーション、サイバーセキュリティ対策の進展などによって国内企業のソフトウェア投資を押し上げ、好調に推移したと推定しています。また2025年上半期は、ソフトウェアベンダーによるAIエージェントへの対応発表が活発になり、国内ソフトウェア市場のAIシフトを加速させているとみています。これは、生成AIがオフィス業務での活用が進んだことで企業のAIによるビジネス効果が具体化し、業務ワークフローをAIエージェントによって自律化することで、さらなるビジネス効果の期待値が高まっていることによるとIDCではみています。この結果、本格的なAIエージェント活用に向けて、企業でのデータ基盤/アプリケーション開発の整備、AIサイバーセキュリティ対策の整備などが進められ、AIプラットフォーム市場と伴に市場を牽引しました。またソフトウェア市場の中でパブリッククラウドサービス売上は2025年上半期では前年同期比20.2%増の1兆3,908億円と高い成長を維持し、全ソフトウェア市場の47.2%を占める規模になり、国内ソフトウェア市場の成長を牽引しました。
2025年上半期のソフトウェア大分類市場のトレンドは以下のように推移しました。
アプリケーション開発/デプロイメント市場:前年比16.8%増、7,659億100万円、AIプラットフォーム市場は生成AI市場が拡大し引き続き高成長を継続(前年比62.0%増)、AI関連のアナリティクス/BI市場(同18.2%増)、ロー/ノーコード開発を含む生成AIを活用したアプリケーション開発ソフトウェア市場(同11.1%増)、データプラットフォーム/データインテグレーションなどを含むデータ管理市場(同6.4%増)が成長を牽引しました。
アプリケーション市場: 前年比9.5%増、1兆2,971億5,200万円、AIを活用したデジタルCXに向けたCRM市場(同11.4%増)、生成AIによるコンテンツ生成と管理を中心としたコンテンツワークフロー管理市場(同11.7%増)、およびAI活用に向けた業務モダナイゼーション需要によるERM市場(同11.6%増)が高成長となりました。
システムインフラストラクチャソフトウェア市場: 前年比10.6%増、8,834億4,700万円、特にサイバーセキュリティ対策/デジタルトラスト向上に向けたセキュリティソフトウェア市場(同14.1%)およびAIを利用した運用合理化に向けたITシステム管理市場(同8.3%)が高成長となりました。
上記のように、2025年上半期の国内ソフトウェア市場は好調に推移しました。IDCでは2026年以降は、企業における本格的なAIエージェント活用の時期に入るとみており、企業のバックオフィス業務、顧客エクスペリエンス、IT/セキュリティ運用の自律化など、多岐に渡る業務領域でAIエージェントの利用が伸展するとみています。この結果、AIプラットフォーム市場の成長に加えて、生成AIをUIとして組み込んだアプリケーション市場の成長や、AIエージェントの利用を前提としたITシステム開発/運用のモダナイゼーション、AI/AIエージェント利用における新たなサイバーリスク対策に向けたソフトウェア投資が2026年以降も継続し、国内ソフトウェア市場は2024年~2029年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は12.1%で成長し、2029年に9兆6,140億円に達すると予測しています。各ソフトウェア大分類市場の2024年~2029年のCAGRは、アプリケーション開発/デプロイメント市場はAIプラットフォーム市場、データ管理市場などの成長継続により21.6%、アプリケーション市場ではAI組み込みの伸展やモダナイゼーション需要などにより同8.5%、システムインフラストラクチャソフトウェア市場はAIによるセキュリティ/ITシステム運用の伸展などにより同7.4%になるとIDCではみています。
IDC Japan株式会社のSoftware シニアリサーチディレクターである眞鍋 敬は「米国関税、円安、災害や地政学的状況などの影響で国内経済状況は流動的であるが、2025年上半期時点では国内ソフトウェア市場に対する深刻な影響は見られず、AIによる促進要因があり市場は堅調に成長した。AI/AIエージェントは、もはや中堅中小企業から大企業に至るまで成長に必須となるITテクノロジーと考えられ、デジタル社会インフラシステムやデジタルビジネスを推進する国内企業/団体での適用が進むことで、ソフトウェア市場に対して促進要因になると予測する。しかし、AI/AIエージェントの利用に対する新たなリスクも顕在化しており、新たなAIエージェントセキュリティ対策や、AIと人の新たな働き方への文化創造、環境/ガバナンスへの対応などの留意事項が増加している。国内ITユーザー企業はこれらのリスクに留意しつつAIエージェントのユースケースを開拓し、自社業務への実適用を急ぐことで企業としての総合的な競争力強化を行っていくべきである」と述べています。
今回の発表はIDCが2025年11月に発行した「IDC Worldwide Semiannual Software Tracker」にその詳細が報告されています。本製品は日本を含むグローバルな9つの地域におけるソフトウェア/パブリッククラウドサービス市場の2025年上半期までのベンダー売上額実績と2025年~2029年の市場予測を提供しています。
(本製品の詳細についてはIDC Japanへお問い合わせください)
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