Japan, 2025年3月7日 – IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の2024年第4四半期(10~12月)および2024年通年の出荷台数を発表しました。
2024年第4四半期における国内市場の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の合計出荷台数は、前年同期比3.2%増の857万台となりました。また、スマートフォンの出荷は850万台(前年同期比2.6%増)でした。iPhoneだけでなく、Androidも対前年比増でした。iPhoneは価格上昇にも関わらず、キャリアの様々なディスカウントキャンペーンの対象となっていることで引き続き好調です。またAndroidはFCNTが市場に戻ってきたことで市場全体が活性化しましたが、平均販売価格の大きな押し下げ要因となっています。なお、2024年第4四半期のベンダーシェアは下図の通りです。
2024年通年の国内市場の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の合計出荷台数は、前年同期比0.3増の3,039万台となりました。また、スマートフォンの出荷は3,021万台(前年同期比0.6%増)でした。2024年通年のベンダー動向は以下になります。
アップルは対前年比1.2%増でした。対前年比出荷数は微増でしたが、1台当たりの平均販売価格は11%以上、上昇しており、収益性を確保しつつトップシェアを維持しています。日本国内におけるアップルの携帯電話ビジネスは盤石であるように見えます。
2位のシャープは対前年比7.9%でした。出荷数だけでは順調のように見えますが、平均販売価格は7%を超えて低下しており、円安や物価高によるコスト増を十分に製品価格に転嫁できていないように見えます。また同社の出荷の多くを占める製品は比較的に収益性の低いAQUOS wishなどのエントリーモデルですので、その影響はより大きいでしょう。同社のエントリーモデルは市場からの評価が非常に高いので、この価格帯を2025年も維持し続けることができれば同水準のシェアが獲得できると思われます。
3位のGoogleは対前年比18.2%減でした。2023年に急激に日本国内でのシェアを伸ばし、2024年も対前年比大幅減とはいえ、8.7%のシェアを獲得し一定の成功を収めているようには見えます。ただ、GoogleストアでiPhoneに高い買取価格を設定するなど、iPhoneからの切り替えを狙ったような施策を行ってきましたが、アップルの国内での安定した成長を踏まえると、現在までにそれはあまり成功していないように見えます。また、最近同社が行っている積極的な値上げや、ほとんど同じスペックの製品を通常モデルに遅れて廉価で発売する“a”モデル戦略に、今後もユーザーが今までと同じように付いていけるのかは未知数であり、今後のシェア拡大維持のためには不安要素が多くあるようにみえます。
4位はレノボで、対前年比15.1%増となりました。なお、同社の実績はFCNTとモトローラの合算値となります。2024年はモトローラも出荷数を大きく伸ばしていますが、2024年後半にFCNTが出荷を戻したことが2024年大幅増の大きな要因です。とはいえFCNTの出荷数は民事再生以前の水準に達していません。FCNTが従来からのキャリアとのチャネルを生かし、以前の水準に戻すことができれば2025年はさらなるシェア拡大も期待できます。
5位はサムスンで対前年比0.9%減となりました。2023年並みの出荷水準ですが平均販売価格は30%弱上がっています。特に2020年から見た場合、同社は約2倍以上平均販売価格を上昇させています。iPhoneが非常に強い日本において、シェア獲得ではなく収益性確保に向かう同社の戦略は成功を収めているように見えます。
「非常に低調だった2023年の出荷水準を引き継ぐ形で2024年前半の出荷数も低調だった。しかし2024年後半には目覚ましい回復が見られ、対前年比微増という結果となった。総務省による規制の影響など不安材料もあるが、NTTドコモの3G停波による携帯電話の買い替え需要などもあり、基本的には2024年後半の水準を2025年も引き継いでいくと思われる。ただ、Androidベンダーは平均販売価格を上げると、出荷数を減らす傾向にあり、主要ベンダーの中ではソニーやサムスンなどがそれに当てはまる。そのため平均販売価格の上昇とシェアの維持拡大を両立させることが各Androidベンダーの課題となるだろう」とIDC Japan株式会社 Consumer Devicesのマーケットアナリストである井辺将史 はコメントしています。
今回の発表はIDCが発行した「Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker 2024Q4」にその詳細が報告されています。
(製品の詳細についてはIDC Japan(報道関係者様 、左記以外の皆様 )へお問い合わせください)
<参考資料>
2024年第4四半期 国内スマートフォン市場 出荷台数・ベンダー別シェア
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Japan Smartphone Market, Top 5 Company Market Share and YoY Growth, 2024Q4 |
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|
Company |
2023Q4 |
2024Q4 |
2023Q3 YoY Growth |
2024Q3 |
|
Apple |
55.0% |
54.4% |
3.4% |
1.5% |
|
Sharp |
11.4% |
11.9% |
-13.7% |
6.6% |
|
Lenovo |
2.2% |
10.0% |
-76.3% |
372.8% |
|
|
11.0% |
7.7% |
256.1% |
-27.7% |
|
Samsung |
4.8% |
3.9% |
-46.5% |
-17.5% |
|
Others |
15.6% |
12.2% |
5.4% |
-19.9% |
|
Total |
100% |
100% |
-2.4% |
2.6% |
|
Source: IDC Quarterly Mobile Phone Tracker, 2024Q4 |
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Note: All figures are rounded off |
2024年通年 国内スマートフォン市場 出荷台数・ベンダー別シェア

2020年-2024年の主要ベンダー別平均販売価格トレンド

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