- 2025年第2四半期の国内携帯電話出荷台数は対前年比3.9%増の717万台
- iPhoneは第一四半期の反動減で対前年比8.3%減
- Androidローエンドモデルの競争が激化
2025年第1四半期における国内市場の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の合計出荷台数は、前年同期比3.9%増の717万台となりました。2024年第2四半期の出荷台数が約690万台と非常に低い水準だったこともあり、今回は前年同期比で増加となりました。トップベンダーであるアップルは出荷台数を減らしたものの、Google、サムスン、レノボといったAndroidの主要ベンダーが大きく出荷を伸ばし、市場を押し上げました。この四半期は、各ベンダーの明暗がはっきりと分かれる結果となりました。
2025年第2四半期 国内スマートフォン市場 出荷台数・ベンダー別シェア

シェアトップのアップルは対前年比8.2%減となりました。シェアも前年同期比で6.1ポイント落としています。2025年第1四半期は非常に高い出荷水準だったので、その反動減がありました。また、2025年第1四半期に16eのローンチがありましたが、以前のSEのような評価を消費者から受けられていません。消費者は16eに安い価格と、小さい画面、指紋認証などを求めていましたが、そのいずれも満たされませんでした。そのため2025年第2四半期には16eによる出荷の積み増しが期待していたほど見られませんでした。
2位のGoogleは対前年比57.8%増でした。2025年4月に発売されたPixel9aが大きく寄与しました。Pixelのaシリーズはコストパフォーマンスが消費者に高く評価されており、近年は日本市場で人気モデルとしての地位を獲得しています。しかし、aシリーズが消費者の支持を得る一方で、通常モデルとの差異化が課題となっています。通常モデルとaシリーズとの価格差を消費者に説明しきれていません。また、ProやFoldなどのプレミアムモデルの販売も苦戦しています。
3位のサムスンは対前年比60.4.%増でした。ソフトバンクに再エントリーできたこと、Aシリーズの出荷の出荷を強化したことが、2025年第1四半期に続き好調を維持できた要因です。特にGalaxy A25を世界的に見ても非常に低価格で国内市場に流通させており、戦略的にAシリーズの拡大を図っているようです。
4位はレノボで、対前年比419.7%増となりました。なお、同社の実績はFCNTとモトローラの合算値となります。FCNTは順調に出荷台数を民事再生以前の水準にまで戻しつつありますが、arrows We2などの主力製品は、同価格帯にあるSharpのAQUOS wishシリーズや、サムスンのGalaxy A25との競争が激化しています。らくらくスマホなど同社のオリジナリティの高い製品は2025年第1四半期に続き好調でした。同モデルはほとんどが買い替え需要になりますが、ユーザーからの支持が根強くあります。
5位はシャープで対前年比12.5%減となりました。主力製品であるAQUOS wishシリーズは他社製品との激しい競争にさらされています。また、同じく同社のハイエンドモデルであるAQUOS Rシリーズも同様に競争が激化しており、日本市場において同社の立ち位置は非常に難しくなっています。
「2025年第2四半期は対前年比増という結果でした。全体が成長する中でiPhoneの売れ行きは低調でしたが、2025年第一四半期が非常に好調だった反動減であったと思われます。国内市場においてiPhoneは目立って競合する製品もなく、その地位は安定しています。ただし、今後製品価格の上昇に伴い消費者がついていけなくなる可能性はあります。一方でAndroidはハイエンドからローエンドの価格帯において複数のベンダーが多くの製品をローンチしており、競争が激化しています。特に、ローエンドに関してはベンダーにとっては事業継続性を欠く水準になっている可能性が高く、今後は価格戦略の見直しが求められます。」とIDC Japan Consumer Devicesのマーケットアナリストである井辺将史はコメントしています。
今回の発表はIDCが発行した「Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker 2025Q2」にその詳細が報告されています。
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